こんにちは、さち です。
Photoshop の代替として優秀な Affinity Photo。低価格なのに多機能で、コスパに優れた画像編集アプリです。
Affinity Photo には、テキストツールが2つあります。「アーティスティック」と「フレーム」です。もちろん、どちらも文字を入力するためのツールです。
テキストツールが2つある理由は、用途(使う場面)の違いです。そのため、両者で色々と挙動が違います。
違いを理解して、この2つのテキストツールを便利に使い分けてみましょう。
どう使い分ける?
2つのテキストツール「アーティスティック」と「フレーム」をどう使い分けると便利なのか、先に結論から見てみましょう。
「使い分け」を知ってから挙動や機能の違いを見ていくと、どうしてそのような仕様なのかが理解しやすくなります。
「アーティスティック」はタイトルに
「アーティスティック」テキストツールは、タイトル(題字)を入力する時に使うと便利です。
「タイトル」の文字はデザイン性も必要なので、「アーティスティックテキスト」という名前が付いているのかもしれません。
ツールのアイコンは「アーティスティック(Artistic)」の頭文字「A」のデザインになっています。
「フレーム」は文章に
「フレーム」テキストツールは、文章を入力する時に使うと便利です。特に、適切な文字数で自動的に次の行に移動してくれるのは非常に便利です。
テキストの入力エリア、つまり「フレーム」を指定しておいて、そこに文章を流し込む。だから、「フレームテキスト」という名前が付いているのでしょう。
ツールのアイコンは「フレーム」の中にテキストがあるデザインになっています。
開始時の違い
「ドラッグ」する時
それぞれの「テキスト」ツールで、キャンバス上でドラッグした時の挙動が違います。
アーティスティック
入力する「文字(フォント)」のサイズを指定できます。
フレーム
文字を入力する「入力エリア(フレーム)」のサイズを指定できます。
「シェイプ」をクリックする時
「シェイプ」「カーブ」に対してテキストツールを使うと特殊な挙動をしますが、それが両者で異なります。
アーティスティック
「シェイプ」「カーブ」のアウトライン(パス)上にテキストを配置できます。
フレーム
「シェイプ」「カーブ」の形をフレームとして使ってテキストを入力できます。
入力中の違い
テキストの追加
テキストを右端に追加した時の挙動が違います。
アーティスティック
入力エリアが広がり、テキストは横に伸びていきます。
フレーム
入力エリア(フレーム)が広がらず、テキストは折り返します。
サンプルテキストの追加
アーティスティック
この機能を使用できません。
フレーム
フレーム上で「右クリック」→「フィラーテキストを挿入」で、サンプルテキストを仮入力できます。
入力後の挙動
レイヤーの拡大/縮小
レイヤー(境界ボックス)を拡大/縮小した時の挙動が違います。
アーティスティック
「文字(フォント)」のサイズが変わります。
フレーム
「入力エリア(フレーム)」のサイズが変わります。文字のサイズは変わりません。
ただし、右下にある「しっぽ」をドラッグして拡大/縮小した時は、フレームでも「文字(フォント)」のサイズが変わります。
Publisher は「フレーム」が高機能
Affinity Publisher では、「フレーム」テキストツールの機能が強化されています。下記は、「フレーム」テキストツールだけで使用できる機能です。
複数列のテキスト
フレーム内に入力するテキストを2列以上の複数列にできます。
使用するには、「テキストフレーム」スタジオ →「列」オプション にある「列数」で指定します。
インセット(余白)
フレームの内側に余白を作れます。フレームに塗りつぶし(背景色)を適用する時などに、役立つ機能です。
使用するには、「テキストフレーム」スタジオ →「一般」オプション にある「インセット」で上下左右の余白を指定します。
テキストルーラー
フレームにテキストルーラーを表示できます。
「インデント(行頭の余白)」や「タブスペース」の位置などがルーラー上にアイコンで表示され、視覚的に確認できます。また、ルーラー上のアイコンをドラッグすると、「インデント」や「タブスペース」の位置を変更できます。
使用するには、メニューの「表示」 →「テキストルーラーを表示」 をオンにします。
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