Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る

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Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る

こんにちは、さち です。

Illustrator の代替としてコスパが良い Affinity Designer。低価格なのに高機能で、本格的なドロー(ベクターを描く)アプリです。

今回は、この Affinity Designer で、1つのファイルの中に複数のキャンバスを作る機能「アートボード」の使い方について書いてきます。

 

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アートボードとは?

Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る

「アートボード」は、1つのファイルの中に複数のキャンバスを作れる機能です。この機能で作ったキャンバスのことを「アートボード」と呼びます。

例えば、上の図は「ラブライブ!」のキャラクターアイコンを描いたものです。アートボードを使うと複数のアイコンを1つのファイルにまとめられるので、別々のファイルに保存するより扱いやすくなります。

他にも、名刺やチラシの表面/裏面,色違いのデザイン,色々なサイズのバナー作成など、アートボードが役立つ場面は多くあります。

作り方

アートボードの作り方を、状況ごとに書いていきます。

「新規ドキュメント」で作る

  1. 新規ドキュメントの「レイアウト」設定で、「アートボードを作成」にチェックを入れて、「作成」ボタンをクリックします。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
  2. アートボードを作れました。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る

「既存のドキュメント」で作る

キャンバスから作る

「キャンバス」をそのまま「アートボード」に変換します。

  1. すでにドキュメントが作ってある状態。この「キャンバス」を「アートボード」に変換してみます。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
  2. 「アートボード」ツールを選択。
    Affinity Designer アートボード ツール
  3. サイズを「ドキュメント」にして、「アートボードを挿入」をクリックします。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
  4. キャンバスがアートボードになりました。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る

レイヤーから作る

レイヤーのサイズに合わせて「アートボード」を作ります。

  1. 合わせたいサイズの「レイヤー」を選びます。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
  2. 「アートボード」ツールを選択。
    Affinity Designer アートボード ツール
  3. サイズを「選択」にして「アートボードを挿入」をクリック。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
  4. レイヤーのサイズに合わせたアートボードを作成できました。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
複数のレイヤーを選択して、その全体のサイズに合わせたアートボードを作ることも可能です

追加する

アートボードを追加してみましょう。

「同じサイズ」を追加

  1. アートボードが1つある状態。
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  2. 「アートボード」ツールを選択。
    Affinity Designer アートボード ツール
  3. サイズを「ドキュメント」にして、「アートボードを挿入」をクリックします。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
  4. 同じサイズのアートボードを追加できました。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
アートボードが複数ある場合は、編集中の(アクティブな)アートボードと同じサイズのものが追加されます

「自由なサイズ」を追加

  1. アートボードが1つある状態。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
  2. 「アートボード」ツールを選択。
    Affinity Designer アートボード ツール
  3. ドラッグしてサイズを指定します。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
  4. アートボードを追加できました。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る

操作する

移動/サイズの変更

ドラッグ&ドロップで直接変更

  1. 「レイヤ」スタジオで「アートボード」を選びます。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
  2. 「アートボード」ツールを選択。
    Affinity Designer アートボード ツール
  3. アートボードの端をドラッグしてサイズを変更します。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
  4. アートボード名の部分をドラッグすると移動できます(アートボードの端の制御点でない部分にカーソルを合わせても可能)。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る

ちなみに、「移動」ツールでも移動やサイズの変更ができます。操作方法は「アートボード」ツールと大体同じです。

Affinity Photo 移動 ツール

数値入力で変更

「変換(変形)」スタジオを使うと、数値入力で操作できます。回転も可能です。

Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る

レイヤーまで連動するのを防ぐ

Affinity 移動 ツール 子をロック

「移動」ツール,「変換(変形)」スタジオでアートボードのサイズを変更すると、中身のレイヤーまで連動してしまうことがあります。

その場合は、「移動」ツールの画面上部右端にある「子をロック」にチェックを入れると、アートボードだけサイズを変えられます。

レイヤーに対して「子をロック」を使うと、レイヤーに設定している「マスク」「クリッピング」が連動して移動しなくなります。注意して下さい。

名前を変更する

  1. アートボードの左上ある名前が、初期値の「アートボード1」になっています。変更してみましょう。
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  2. アートボードの名前は「レイヤ」スタジオと連動しています。ダブルクリックして書き換えましょう。
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  3. アートボードの名前を変更できました。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る

キャンバスに戻す

  1. アートボードの状態です。通常のキャンバスに変更してみましょう。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
  2. レイヤーと同じように、「アートボード」を選択して削除します。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
  3. オブジェクトを削除するか聞かれるので、「オブジェクトを保持」をクリック。
    Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る
  4. 通常のキャンバスになりました。
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知ってると役立つかも

すべてのアートボードを1枚に書き出す

「エクスポート(Win:Ctrl + Shift + Alt + S キー、Mac: + Shift + + S キー)」を使う場合、「領域」には自動で選択中のアートボードが指定され、そのアートボードだけが書き出されます。

この「領域」を「全文書」にすると、すべてのアートボードを1枚の画像にまとめて書き出せます。

Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る

すべてのアートボードを別々の画像として一気に書き出したい時は、「書き出し」ペルソナを使うと簡単です

アートボードの色を変える

「レイヤ」スタジオでアートボードを選択して「色」を選ぶと、アートボードの背景の色を変更できます。これは、「ドキュメント設定」で「透明な背景」にしていても有効です。

Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る

他のアートボードを操作不可にする

「レイヤ」スタジオの左下にある「すべてのレイヤを編集」をオフにすると、操作できるレイヤーが選択中のアートボード内にあるものだけに制限されます。要するに、誤爆防止機能です。

Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る

シェイプからアートボードを作る

シェイプ(図形)を描いて、メニューの「レイヤ」→「オブジェクトをアートボードに変換」とすると、その形のアートボードを作れます。(変換後もシェイプの制御点は有効)

Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る

「カーブ」でも同じことができますが、四角形以外のアートボードの使い道がよく分からない……。

ちなみに、メニューの「レイヤ」→「アートボードをオブジェクトに変換」で、真逆の操作ができます。

背景色を変える

『暗い UI なのにアートボードの背景が明るすぎる!』という人もいると思います。

そんな時は、メニューの「編集」→「環境設定(Win:Ctrl + キー、Mac: + キー)」と進み、「ユーザーインターフェース」内にある「アートボード背景グレーレベル」から変更できます。

Affinity Designer: 1つのファイルの中にキャンバスを複数作る

その他

  • Designer で作ったアートボードは Photo や Publisher でも問題なく使えます
  • アートボードのサイズを変えることで、Photo の「切り抜き(トリミング)」ツールと同じような効果を得られます

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