こんにちは、さち です。
Photoshop の代替として優秀な Affinity Photo。低価格なのに多機能で、コスパに優れた画像編集アプリです。
今回は、この Affinity Photo で、ベクター(ベジェ曲線)を使って線を描く方法について勉強していきます。
ベクターは計算式によって描かれる機械的な線なので、拡大/縮小や再編集をしても劣化しないのが
ラスター(ピクセル)で線を描くより操作が直感的ではなく、最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れればラスターよりキレイな曲線を簡単に描けるようになりますよ。
ベクターの基本
ベクターの線を描く流れ
まずは、細かいことは気にせず、ベクターで線を描くときの流れをざっくり確認していきます。
ベクターの線は、「境界線」を設定しないと描画されません。はじめて使うと、この点にハマりやすいので注意しましょう。
例では、最後に「境界線」を設定しましたが、先に「境界線」を設定してからベクターの線を描くこともできます。
描ける線の種類
ベクターで描く線のことを「カーブ」と呼びます。
カーブの形は、画面上部にある「モード」からどれを選ぶかで変わります。つまり、4種類のカーブを描けます。
各モードで描けるカーブはこんな感じ。
曲線を描ける「ペンモード」「スマートモード」、
直線を描ける「ポリゴンモード」「線モード」があります。
カーブは、下図の ○ や □ のような制御点を配置して描きます。この制御点のことを「ノード」と呼びます。ノードの形はモードによって違います。曲線は「○(丸)」、直線は「□(四角)」です。
Photoshop や Illustrator の経験者だと、部品の名称が異なることに慣れる必要があります。
Affinity Photo | Photoshop | |
---|---|---|
制御点 | ノード | アンカーポイント |
点と点を結んだ線 | カーブ | パス |
ちなみに、線モードを除く各モードは1つのカーブの中に混在可能。つまり、直線と曲線が入り混じったカーブを描けます。
線(カーブ)の曲がり具合
下図のように、「ペンモード」と「スマートモード」では曲線を描けます。
曲線の曲がり具合は、各ノードから伸びている「ハンドル」で決まります。ハンドルの「向き」や「長さ」を変えることで、曲線の形が変わります。
下図のように、ノードの位置が同じ場合でも、ハンドルの長さを変えると曲がり方は大きく変わります。
「ペンモード」では、ノードを配置するときにドラッグすることで、ハンドルの向きや長さを調整できます。
「ペンモード」では、クリックで「直線(シャープ)」のノード、ドラッグで「曲線(滑らか)」のノードを配置できます。
「スマートモード」では、クリックするだけで「曲線(滑らか)」のノードを配置できます。ドラッグをしてもノードの位置が移動するだけです。
「スマートモード」は、「ペンモード」の簡易版みたいなものなので、慣れないうちは「スマートモード」の方が使いやすいかもしれません。
カーブの編集
描いたカーブは後からでも編集できます。
編集方法は順に詳しく見ていきますが、いずれの場合も「ノードツール」を使用します。
変形する
カーブの上でクリックすると、その場所に新しいノードを追加できます。
カーブの上でドラッグすると、カーブを曲げられます。最初は「ハンドル」の操作だけで思い通りの曲線を描くのは難しいので、慣れるまではこの方法を併用すると便利です。
ノードの変換
「直線(シャープ)」と「曲線(滑らか)」のノードは、後からお互いに変換できます。
- 例えば、「直線(シャープ)」のノードだけでできたカーブがあります。ドラッグして、この2つのノードを選択します(Shift キーを推しながらノードをクリックしてもOK)。
- 画面上部にある、「変換」から目的のものをクリックします。今回は、「滑らかに変換」してみます。
- 選択したノードが「曲線(滑らか)」に変換され、ハンドルを調整できるようになりました。
逆に、「直線(シャープ)」のノードのハンドルを、ペアのもう片方のハンドルと一直線に並べると、ノードを「曲線(滑らか)」に変換できます。
カーブを閉じる/切断する
カーブを閉じることで切れ目のないカーブを作成したり、逆に切れ目のないカーブを切断することができます。
カーブを閉じる
- 「ノードツール」を選択。
- カーブを選択します。(ノードを選択しなくても、カーブが編集対象になっていればOK)
- 画面上部にあるアクションの「カーブを閉じる」をクリック。
- カーブが閉じられ、切れ目がないカーブになりました。
カーブを切断する
- 『ノードツール」を選択。
- 切断したい位置にあるノードを選択します。(ノードが青く塗りつぶされればOK)
- 画面上部にあるアクションの「カーブの切断」をクリック。
- 一見何も変化していないように見えますが、選択していたノードをドラッグすると、カーブが切断できているのが分かります。このノードを削除すれば、ノード間の線を削除したような状態になります。
カーブの中を塗りつぶす
塗りつぶす色を選ぶときは、通常の「カラー」スタジオから選択してもOKです。
例では閉じたカーブを塗りつぶしましたが、閉じていないカーブも塗りつぶせます。
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