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InDesign代替の「Affinity Publisher」、DTPしない人にも超便利?

この記事は約12分で読めます。

Affinity Publisher の紹介

こんにちは、さち です。

最近、Adobe の代替アプリとしてジワジワ知名度を上げている「Affinity」。買い切り6000円という安さなのに高機能なので、そりゃユーザーも増えますよね。もちろん、私も使っています。

Affinity には次の3つのアプリがあります。

  • Photoshop 代替の Affinity Photo(以下: Photo)
  • Illustrator 代替の Affinity Designer(以下: Designer)
  • InDesign 代替の Affinity Publisher(以下: Publisher)

私は、これら3つのアプリ(Windows 版)を使ってブログ用の画像などを作っています。

そこで、今回は「Publisher」をメインに紹介しつつ、「Photo」「Designer」との機能の違いについて書いていきます。

Affinity シリーズの「Photo」と「Designer」は持ってるけど、「Publisher」ってどうなの? セールなら買った方が良い? と、気になっている人のお役に立てれば幸いです。

 

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Photo, Designer, Publisher の違い

「Publisher」は、DTP(desktop publishing・デスクトップパブリッシング)用のアプリ。要するに、本を作る時などに使われるアプリです。ただ、本を作らない人にも便利な、「Photo」「Designer」に無い機能が実装されています。

「Photo」「Designer」「Publisher」の主な機能の違いを表にまとめてみました。3本すべてにある機能はできるだけ記載を省略してあります。

Affinity Photo/Designer/Publisher 機能の違い 一覧表

「Photo」「Designer」「Publisher」は用途が違い、それぞれにしかない機能が色々あります。

Photo は「画像編集」アプリなので、画像の加工/修正・写真関連の機能が強い
Designer は「ベクター編集」アプリなので、カーブ(パス)の編集・ベクター関連の機能が強い
Publisher は「DTP」アプリなので、レイアウト・テキスト関連の機能が強い
という特徴を持っています。

ちなみに、比較表の下の方にある「StudioLink」が Publisher 最大の神機能といっても過言ではありません。Affinity のアプリを使っているけど DTP は必要ないという人もいると思いますが、今日は「StudioLink」だけでも見ていって下さい。

「StudioLink」を含む Publisher にしかない主な機能については、後でもう少し詳しく見ていきます。

Publisher の概要

見た目(UI)

起動時のスプラッシュはこんな感じ。

Affinity Publisher の紹介

編集画面は日本語化されています。明るい UI も選べます。UI の作りは、Photo や Designer にかなり近いので、使用経験がある人ならすぐに使えると思います。

Affinity Publisher の紹介
※ クリックで拡大

操作パネル(スタジオ),キャンバスは分離・移動が可能で、必要な機能だけにしぼってシンプルに使うこともできます。

ツール

Publisher で使えるツールはこんな感じ。

Affinity Publisher の紹介

「ベクトル切り抜き」は、Photo の「切り抜き」と同じように見えますが、別のツールです。キャンバスを切り抜くものではなく、レイヤーを切り抜く(マスクする)ためのものです。

「シェイプ(図形)」ツールで使えるものは下記のとおり。

Affinity Publisher の紹介

テキスト

Photo, Designer と同じく「トラッキング」「カーニング」などの字間調整ができます。

Affinity Publisher の紹介

この他にも、Publisher のテキスト関連の機能は、Photo, Designer と比べて大幅に強化されています。(詳細は後述)

Photo, Designer と同じく縦書きに未対応なので DTP として致命的ですが、悲観する必要はありません。日本の Publisher ユーザーの多くは DTP が目的でなく、Photo と Designer を合体できる「StudioLink」が目的です(※詳細は後述)。

ファイル(書き出し)

専用ファイルの拡張子は「afpub」。5文字で少し長いです。エクスプローラーでのサムネイル表示にデフォルトで対応しています。

Affinity Publisher の紹介

専用ファイル形式以外は、「エクスポート」から書き出せます。

Affinity Publisher の紹介

Publisher, Photo, Designer どれにもある機能

下記は Publisher, Photo, Designer のすべてで使用できる主な機能です。

  • レイヤー
    • 配置座標・サイズの数値入力
    • 32種類のブレンド(描画)モード
    • レイヤーエフェクト(レイヤー効果)
    • グループ化
    • マスク・クリッピング
  • ベクター
    • カーブ(パス)
    • シェイプ(図形)
    • 結合・複合シェイプ(ブーリアン演算)
    • テキスト・シェイプのアウトライン化
  • テキスト
    • 整列(左,右,中央,上,下,中間,均等割付)
    • トラッキング・カーニング・行間調整
    • Tabスペースのサイズ調整
    • シェイプ形テキストフレーム
  • キャンバス
    • グリッド
    • ガイド
    • 動的ガイド
  • カラー
    • カラープロファイルの管理
    • RGB 8/16/32bit
    • CMYK 8bit
  • その他
    • 色にノイズを乗せる
    • ファイルの埋め込み

Publisher 特有の機能

Photo, Designer にはない Publisher 特有の機能について、具体的に見ていきます。

【StudioLink】Photo, Designer にすぐ切り替え

Affinity Publisher の紹介

Publisher には「StudioLink」という Designer と Photo も同時に使えるヤバイ機能があります。

「Publisher」「Designer」「Photo」がそれぞれペルソナ(編集モード)として実装されていて、クリックひとつでツール・スタジオ(パネル)が切り替わります。つまり、Publisher が Affinity のアプリをまとめる母艦になるのです。

Photo, Designer にもメニューに「Photo/Designer/Publisherで編集」という項目があるので、それを使えば編集中のファイルを Affinity の別アプリに送ることはできます。

しかし、「StudioLink」の場合はペルソナ(編集モード)を切り替えるだけ。アプリを移動することなくシームレスに Photo, Designer を使えます。

この機能を使うには、「Photo」「Designer」も購入・インストール済みであることが必要です。すでに、Photo, Designer を持っている場合は、この機能のために Publisher が欲しくなるほどの神機能です。(実際、私が Publisher を買った理由がこれ)

使用できるのは、「Photo」「Designer」のメイン機能である「写真」「デザイナー」ペルソナです(「現像」「書き出し」ペルソナなどは使用不可)

【ページ管理】複数のキャンバスをページ管理

Affinity Publisher の紹介

キャンバス(ドキュメント)を複数作成して、ページとして管理できます。

上図では、ページを「同じサイズ」「見開き(2ページずつ)」にしていますが、「異なるサイズ」「1ページずつ」にもできるので、Designer のアートボードのように使うことも可能。

ページ番号(ノンブル)を自動で入れることもできます。(次項の「マスターページ」の機能を使用)

【マスターページ】各ページに共通のパーツを表示

ページ管理とは別に、マスターページを作ることができます。

Affinity Publisher の紹介

マスターページに作った内容は、各ページに共通で表示されます。

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マスターページは複数作ることができ、ページごとに適用するマスターページを変更できます。(何も適用しないことも可能)

【テーブルツール】表を簡単に作れる

Affinity Publisher の紹介

テーブルツールを使うと、Excel(エクセル)のような格子状のテキストエリア(セル)を作ることができ、表を簡単に描けます。

各テキストエリア内の上・下・左・右・中央揃えや、余白(インセット)の指定も可能です。

【回り込み】他のレイヤーをよけて文字を配置

Affinity Publisher の紹介

テキストを、他のレイヤーの形に沿ってよけて配置できます。

テキストのよけ方は、上図のように形に沿わせる「狭く」以外にも、「ジャンプ」や「スクエア」など色々な種類を利用できます。

Affinity Publisher の紹介

【テキストルーラー】間隔を視覚的に指定

Affinity Publisher の紹介

「段落」スタジオにある「間隔」で設定できる項目を、ルーラーを使って視覚的に指定できます。(上図の同じ色の矢印がそれぞれ対応)

Microsoft Word でも用紙上部に余白などを調整できる目盛りがありますが、あれと同じような機能が実装されていると思って下さい。

ちなみに、この機能は Publisher の他のペルソナ(Photo, Designer)でも使えます。

【オーバーフロー】あふれたテキストを隠す

Affinity Publisher の紹介

フレームに流し込んだテキストの文字数が多すぎて入り切らない(オーバーフロー)時に、フレーム右下に「赤い目」を表示して知らせてくれます。

この目をクリックすると、あふれたテキストの表示/非表示を切り替えられます。

【検索・置換】テキストを探す,置き換える

Affinity Publisher の紹介

ドキュメント上にあるすべてのテキストから、検索・置換ができます。

「正規表現」も使えます。

【フレームのリンク】フレームをまたぐテキスト

Affinity Publisher の紹介

フレーム同士をリンクすることで、フレームに入り切らなかったテキストが自動的に別のフレームへ送られます。

ページをまたいだフレームのリンクも可能で、フレームを延々数珠つなぎにリンクできます。

【複数列フレーム】フレームを複数列に分割

Affinity Publisher の紹介

テキストフレームを2列以上に分割できます。列と列のマージン(余白)の広さも指定できます。

【ピクチャーフレーム】画像を簡単に埋め込む

Affinity Publisher の紹介

画像や専用ファイルを埋め込める「ピクチャーフレーム」を配置できます。

埋め込んだ画像は、サイズをフレームにぴったりフィットさせたり、拡大/縮小・回転などが簡単にできます。

ピクチャーフレームは画像なしの状態でも配置(上図の「×」印)できるので、レイアウトを考える時の仮り置き(ワイヤーフレーム)として使っても便利です。

【ファイルのリンク】外部ファイルの変更を反映

Affinity Publisher の紹介

Photo, Designer では、外部ファイル(画像や専用ファイル)の読み込みは「埋め込み」として行われます。つまり、外部ファイルのコピーをドキュメント内に保存しています。そのため、外部ファイルに変更を加えても反映はされません。

しかし、Publisher では「埋め込み」でなく「リンク」も選択でき、リンク元の外部ファイルを参照して表示できます。つまり、外部ファイルに変更があった時に、それを Publisher にも反映できます。

ファイルの更新など「リンク」の管理は、「リソースマネージャー」から行えます。

【テキスト】パス上に配置(Designer でも可)

Affinity Designer の紹介

「カーブ」「シェイプ」のアウトライン(パス)上にテキストを配置できます。

もちろん、この場合も「トラッキング」や「カーニング」といった字間調整が可能です。

この機能は Designer でも使えるので、Publisher 特有の機能というわけではありません。

【追記】 Photo でもバージョン1.9からこの機能が使えるようになりました

【制約】レイヤーの挙動を指定(Designer でも可)

例えば、このようなキャンバスがあります。各レイヤーは、「制約」スタジオを使って挙動を指定してあります。

Affinity Designer の紹介

キャンバスのサイズを変更すると、各レイヤーは固定,追従,余白の比率を維持,一緒に伸びるなど、指定した挙動を取ります。

Affinity Designer の紹介

例では、キャンバスの大きさの変化に対してこの機能を使いましたが、フォルダーや親レイヤーに対して使うことも可能です。

「制約」は英語だと「constraint(コンストレイント)」なので、Adobe XD の同名の機能を意識したものだと思います。

この機能は Designer でも使えるので、Publisher 特有の機能というわけではありません。

「メニュー」を一通り確認

Publisher のメニューのスクリーンショットを掲載しておきます。

ファイル

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編集

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ドキュメント

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テキスト

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テーブル

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レイヤ

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選択

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表示

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ウィンドウ

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ヘルプ

Affinity Publisher の紹介

まとめ

プロでない一般人が DTP アプリを必要とすることは、あまり無いでしょう。そもそも、縦書きができないなど現状では日本語への対応が不十分。そのため、プロであっても DTP を目的に Publisher を買う人は少ないと思います。

しかし、Publisher は「Photo」「Designer」と組み合わせると、StudioLink によって凄まじいパワーを発揮。Publisher は Affinity アプリの母艦になります。

Photo と Designer の行き来をよくする人は、「StudioLink」のために Publisher を買っても良いレベル。テキスト関連の機能も強化されるので、決して高い買い物ではありません。

日本の Publisherユーザー には、本来の DTP 用途でなく、ウェブサイト・アプリ・ゲーム等のワイヤーフレーム(設計図)やデザインカンプ(画面サンプル)、プレゼン資料・スライドの作成に使っている人もいます。

確かに、これらの用途なら縦書きがなくても大丈夫ですし、マスターページで共通する画面構成を作ったりできますね。アイデア次第で他にもいろいろな用途に使えそうです。

現在、新型コロナの影響を受けているクリエイターを支援するため、Affinityシリーズ のアプリは 50%OFFセール が行われています。セール終了日は2020年6月20日です。これを利用すれば、Publisher もたったの3,000円ちょっとで買えます。

これまでセール期間は2回延長されてきましたが、(公式の発言によると)今回で最後です。Publisher など Affinityシリーズ が欲しい人は、この機会を逃さないようにしましょう。

Affinity Publisher – プロフェッショナル向けデスクトップパブリッシングソフトウェア
Affinity Publisherは、お客様の想像力に命を吹き込む、次世代の本格的なパブリッシングソフトウェアです。

ちなみに、「Photo」「Designer」「Publisher」それぞれの専用ファイルは完全互換。「afphoto」「afdesign」「afpub」ファイルは、Affinityシリーズ のすべてのアプリで完璧に読み込めます。安心して相互利用して下さい。

「Photo」「Designer」の情報はこちら

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