こんにちは、さち です。
今回は、「Audacity」を使って音声を「電話音声」っぽく加工する方法について書いていきます。
電話音声の特徴とは?
電話音声っぽくするには電話の特性を知るべし。なぜあのような独特の音質になるのかを調べてみます。
答えはこちら。電話で送受信できる音声の周波数帯域が、300Hz~3,400Hz(=3.4kHz) と狭いからです。
※ NTT西日本公式ホームページより引用
つまり、電話音声っぽく加工するには、音声素材の 300Hz~3,400Hz 以外をカットすれば良いのです。
電話音声っぽく加工する
音声編集フリーソフト「Audacity」を使って、音声素材を電話音声っぽく加工してみます。
- 音声素材がステレオの場合はモノラルに変換します(電話は片耳で聞くので基本モノラル)。メニューの「トラック」→「ステレオからモノラルへ」でできます。(各トラックのメニューにある同名の機能は別物なので注意)
- この音声を電話音声のように編集してみます。
- メニューの「エフェクト」→「イコライゼーション」。
- 「カーブの描画」を選択。
- 曲線を選択から「Telephone」を選択。
- すると、300Hz~3400Hz(ピンクの範囲) を強調した形になります。電話っぽさを強調するため、範囲外の制御点をさらに弱めます。(高音域[3,400kHz以降]が強く残ると音声がはっきりしてしまう)
- こんな感じになります。
- 「プレビュー」をクリックすると音声を確認できます。しっくりこない場合は、曲線を微調整しましょう。
- 曲線の編集が完了したら「OK」をクリック。
- イコライゼーションが反映され、こんな感じになりました。
加工前後で聴き比べて見て下さい。
加工前
加工後
音声ファイル(wavなど)で Audacity から書き出せば、作成した電話音声風ボイスを動画で使用できます。
この加工に加えてノイズを加えたり、音割れさせたりすると、トランシーバー(無線)の音声っぽくもできそうですね。(ノイズは、メニューの「ジェネレーター」→「ノイズ」から作成可能)
曲線を保存して使いまわす
今回作成したイコライゼーションの曲線は、プリセットに保存しておけば後で使いまわせます。
- イコライゼーションで曲線を作成したら…
- 「カーブの保存/管理」をクリック。
- 「リネーム」をクリック。
- 名前を付けます。
- 「OK」をクリック。
- 曲線が保存されました。今後はプリセットから選択するだけでOK。
今回は Audacity を使って音声の加工をしましたが、「イコライザー」を使えるものであれば、他の音声編集ソフトでも同様の加工ができるはずです。
音声の素材にはこちらのサイト様のものを使わせて頂きました。ありがとうございました。
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