こんにちは、さち です。
エクセルで時間計算をしているときに
「15分」単位などで時間を切り捨てたいことがありますよね。
値の切り捨てといえば「ROUNDDOWN」関数ですが
時間計算だとこの関数は上手くはたらきません。
エクセルは、時間を「シリアル値」という特殊な数値で扱います。
シリアル値は、「1日」を「1」とした値なので
「1分」単位の値は複雑な小数となり
ROUNDDOWN関数では切り捨て操作ができないのです。
ということで、今回は
時間計算で切り捨て操作をする方法を見ていきます。
任意の単位で切り捨てる「FLOOR」関数
「FLOOR」関数を使うことで
数値を任意の単位で切り捨てることができます。
= FLOOR( 値, 切り捨てる単位 )
値を指定した単位で切り捨てます。
使用例を見てみましょう。
数値「5678」を色々な単位で切り捨ててみました。
「C6」は、「100」単位なので「78」を切り捨て「5600」に
「C7」は、「50」単位なので「28」を切り捨て「5650」に
「C8」は、「1111」単位なので「123」を切り捨て「5555」になります。
「ROUNDDOWN」関数では桁数を指定して切り捨てるので
「C7」「C8」のような切り捨てはできませんよね。
FLOOR関数なら時間の切り捨てもできる
「FLOOR」関数なら任意の単位で切り捨てられるので
時間を「15分(シリアル値:0.0104166…)」単位で切り捨てるのも簡単です。
時間「11:23」を「15分」単位で切り捨てるとこんな感じ。
切り捨てる単位を3種類書きましたが、結果は全部同じです。
「C6」は、「時間」で記述(シリアル値に自動変換)
「C7」は、TIME関数で「時間」をシリアル値に変換
「C8」は、シリアル値を直接入力しています。
自分が使いやすい形で記述すればよいですが
直感的なのは「C6」の形なので、通常はこれだけ覚えればOK。
おまけ1 - 任意の単位で切り上げる「CEILING」関数
切り捨てる関数があるなら、切り上げる関数もある。
任意の単位で切り上げるのが「CEILING」関数です。
基本的な使い方は、FLOOR関数と同じです。
= CEILING( 値, 切り上げる単位 )
値を指定した単位で切り上げます。
おまけ2 - 任意の単位で四捨五入「MROUND」関数
切り捨て/切り上げでなく、四捨五入のように処理できないの?
それを行えるのが「MROUND」関数です。
基本的な使い方は、FLOOR, CIELING関数などと同じです。
= MROUND( 値, 基準の単位 )
値が基準の単位より半分以上大きい場合は切り上げ
半分未満の場合は切り捨てます。
ちなみに、「FLOOR」は床、「CEILING」は天井(てんじょう)という意味。
「FLOOR」は、クッションフロア
「CEILING」は、シーリングライトなど
日常でも聞き馴染みのある言葉ですよね。
宙に浮いた値を、床に下ろすか、天井まで上げるかと考えれば
関数名も覚えやすくなるはずです。
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