こんにちは、さち です。
Photoshop の代替として優秀な Affinity Photo。低価格なのに多機能で、コスパに優れた画像編集アプリです。
このアプリでは、「変換(変形)」スタジオを使うことで、「レイヤー」の位置,サイズ等を数値入力で変更できます。
普通に、数値を入力するだけでも良いのですが、「計算式」を使うことでもっと便利になります。
実際の例を見てみましょう。
「変換(変形)」スタジオの基本的な使い方
- 長方形のシェイプ(図形)を描きました。(背景のグリッドは、実線が 50px 間隔、点線が 10px 間隔)
- 「長方形」レイヤーを選択すると、「変換(変形)」スタジオに長方形の位置(X, Y)とサイズ(W, H)等が表示されます。X, Y, W, H の意味は下図のとおり。
- 「W」に「150」と入力して、長方形の幅を大きくしてみます。
- 長方形の幅が 150px になりました。
「移動」ツールを使って、直接レイヤーの端をドラッグしても「幅」を変えられますが、厳密に変えたい時は「変換(変形)」スタジオを使った方が簡単です。
「計算式」を使って変換する
基本的な使い方
- 先ほどと同じ長方形のシェイプ(図形)。(背景のグリッドは、実線が 50px 間隔、点線が 10px 間隔)
- Affinity Photo では、「変換」に計算式も使えます。四則計算の順番にも対応(かけ算,わり算が優先)。下記3つの計算式の結果はすべて同じです。
- 長方形の幅は 150px になります。
その場で計算できるので暗算や電卓いらず。地味に便利です。
一応、計算記号(演算子)の意味も書いておきます。基本的にエクセルなどと同じです。
使う機会があるか分かりませんが、計算記号「^」を使うことで「べき乗」計算もできます。例えば、「2^6」なら「64」になります。
元の値を使って計算する
- またまた、先ほどと同じ長方形のシェイプ(図形)。(背景のグリッドは、実線が 50px 間隔、点線が 10px 間隔)
- Affinity Photo では、元の値を使って計算することも可能。
例えば、「*1.5」は元の値「100」の1.5倍という意味。
「150%」は元の値「100」の150%という意味。
「+=50」は元の値「100」に「50」足すという意味。
下記3つの計算式の結果はすべて同じです。
- 長方形の幅は 150px になります。
「+=50」はプログラミングでよく使われる書き方。あと ○○px 大きくしたいという時に非常に便利です。元の値を入力しなくて済みますからね。「+」の代わりに「-」を使えば、小さくすることも可能です。
特殊な数を入力する
キャンバスの幅・高さ
「w」「width」と書くとキャンバス(ドキュメント)の幅の値を
「h」「height」と書くとキャンバス(ドキュメント)の高さの値を入力できます。
平方根(ルート)
書き方は「sqrt(x)」です(平方根は、英語だと square root)。
例えば、√2(ルート2)なら「sqrt(2)」と書くことで入力できます。
円周率
円周率は、一般的に「π(パイ)」で表されるので「pi」と書くことで入力できます。
黄金比
黄金比は、一般的に「φ(ファイ)」で表されるので「phi」、または英語で golden ratio なので「gr」と書くことで入力できます。
まとめ
計算式などの入力を覚えると、移動や等分配置が簡単になります。
「変換」以外にも「ドキュメントのサイズ」「キャンバスのサイズ」の変更で使えるので、ぜひ使いこなして楽をしましょう。
今回は紹介しませんでしたが、キャンバスの幅や高さを自動で取得するなど、他にも色々なことができます。興味がある人は、Affinity Photo の公式ヘルプを参照してみて下さい。
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