こんにちは、さち です!
今回は、動画編集で扱うavi動画の可逆圧縮について書いてみようと思います。
先日、私自身が可逆圧縮について調べることがあったため
その備忘録として今回の記事を作成しましたが
もし可逆圧縮avi のことについてこれから調べようとしている人がいらしたら
少しでも役立つことができたら嬉しく思います。
今回は次の2つの可逆圧縮コーデックの
エンコード時間,ファイルサイズ,CPU負荷などを調べてみました。
- Lagarith
- MLC
今回はMLCについて調べるのが主な目的ですので
前回の可逆圧縮AVIについての記事で出てきた可逆圧縮コーデックについては
圧縮率が一番高かったLagarithのみを取り上げたいと思います。
(前回の記事も合わせて見て頂くと他のコーデックとも比較しやすいと思います)
では、さっそくその結果を見てみましょう!
準備と方法
今回可逆圧縮をするために用意(作成)した動画は以下のような動画です。
形式: | avi (非圧縮) |
ファイルサイズ: | 2,127MB |
フレームサイズ: | 1280 x 720 (16:9) |
今回使用したコーデックとそのバージョン(括弧内)は次の通りです。
- Lagarith (1.3.18.0)
- MLC (0.8)
エンコードには Aviutl を使用しました。
(今回のテストを行ったPCのCPUは Pentium 4 3.2GHz です)
実際の結果
実際にエンコードをしてみたところ次のような結果になりました。
MLCについてはエンコードの設定を変えられるので
「速度優先」「圧縮率優先」と、この2つの間である「バランス型」の3種類を行ってみました。
ファイル サイズ |
圧縮率※1 | エンコード 所要時間 |
CPU負荷 | |
---|---|---|---|---|
非圧縮avi | 2,127MB | - | - | - |
Lagarith | 310MB | 14.6% | 1分38秒 | 20~30% |
MLC(速度優先) | 273MB | 12.8% | 1分38秒 | 25~35% |
MLC(バランス型) | 153MB | 7.2% | 6分50秒 | 40~50% |
MLC(圧縮率優先) | 144MB | 6.8% | 22分56秒 | 45~55% |
※1 圧縮率は「エンコ後サイズ÷エンコ前サイズ」で計算しています。
考察
【圧縮率,エンコード所要時間について】
MLCは圧縮率を優先する設定を使用すれば優れた圧縮能力を発揮します。
しかし、それに比例してエンコード時間も大きく伸びます。
エンコード速度を重視した設定では
Lagarithと同じくらいのエンコード時間で
Lagarithよりも(ほんのわずかですが)高い圧縮を行うことができます。
【デコード速度について】
MLCはLagarithに比べデコード速度が遅いです。
フレームサイズやフレームレート等が同じ条件の動画でも
Lagarithではスムーズに再生でき、MLCではカクつくということがあります。
エンコード速度を重視して使うのであればLagarithの方が良いと思います。
【Premiere ELements 7 での使用について】
MLCでエンコードした動画を Premiere Elements 7(以下:pre7) で読み込もうとすると
その際に pre7 が落ちます。
どうも pre7 と MLC は相性がよくないようです。
しかも、1度落ちた後は
再度pre7を起動しようとしても起動に失敗してしまいpre7が立ち上がらなくなります。
(MLCでエンコードした動画をメディアオフラインにしない限りこの現象が起こり続けます)
pre7 から動画を書き出す際にMLCを使用することはできます。
ただし、「終了時にプロジェクトに追加」のチェックは外しておきましょう。
まとめ(総論)
MLCは圧縮率が優れた可逆圧縮コーデックだと思いますが
「pre7では読み込めない」「デコード速度が遅め」ということで
個人的にはLagarithの方がオススメです。
無劣化の状態で動画を保存しておきたい場合などにMLCを使えば
ファイルサイズを1/10以下に小さくできるのでよいかもしれません。
MLCのダウンロードはこちらからできます。
「Ut Video Codec」「Huffyuv」「Lagarith」「MSU Screen Capture」の
4つの可逆圧縮について考察をした記事もありますのでよろしければ合わせてどうぞ!
今回、調査時に使用した動画編集ソフトはこちらの Premiere Elements です。
気にいった方はぜひ使ってみてください。
Adobe Premiere Elements 8 日本語版 Windows版
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