SAIの知ってると便利な機能たち (6)
こんにちは、さち です。
このシリーズも第6段になりました。
SAI のスポイトツール。
キャンバス上の色を取得するこのツールを
一度も使ったことがないという人などいないはず。
今回はこの「スポイト」の
知っていると便利な機能について書こうと思います。
いつもと同じように私自身の備忘録的なものであり
特に裏技というわけではありません。
SAIを使い込んでいる人には既知の内容もあると思いますが
はじめて知る機能がありましたらぜひ使ってみて下さい。
「スポイト」の設定を変える
「スポイト」の設定を変えてみましょう。
スポイトツールを選択します。
「スポイトの対象」を
「選択中のレイヤー」へ変えてみましょう。
(デフォルトでは「表示イメージ」になっているはずです)
「選択中のレイヤー」を選ぶと
スポイトの動作がどのようになるのかは
次項以降で確認してきます。
その1 - 選択中のレイヤーのみが抽出対象になる
下の画像のようなキャンバスを例にします。
ブルーの円 と オレンジの円 は
それぞれ別のレイヤーに描かれており
オレンジの方は合成モードが「乗算」になっています。
現在は「ブルー」のレイヤーが選択された状態です。
2つの円が重なっている部分の色をスポイトで取得してみます。
従来の「表示イメージ」は、見えている色をそのまま取得します。
しかし、「選択中のレイヤー」では、レイヤー合成を無視して色を取得します。
つまり、レイヤーの合成モード,半透明による透けなど
他のレイヤーからの影響を一切無視して色を取得します。
文字通り「選択中のレイヤー」のみを対象に色を取得するわけです。
「影」を塗るときに「乗算」を使う
「ハイライト」を塗るときに「発光」や「スクリーン」を使う
という人は、修正の時に色を簡単に取得できて便利ですよ。
その2 - 半透明な色から不透明度100%の色を取得
下の画像のようなキャンバスを例にします。
左側は「水彩筆」で描いた半透明な線
右側は「鉛筆」で描いた不透明な線です。
どちらの線も同じ色で描いたものです。
それぞれの線の色をスポイトで取得してみます。
従来の「表示イメージ」では、別々の色が取得されます。
しかし、「選択中のレイヤー」では、透明度を無視して元の色を取得します。
このスポイトを使えば、各パーツの色パレットを作らずに済みます。
水彩筆で色塗りをする時にとっても便利ですね。
ただし、一つだけ注意点があります。
半透明な部分から色を取得すると元の色と微妙に異なることがあります。
また、取得する場所によっても異なることがあります。
例えば、下の画像の場合
描画時の色は一番右と同じ「R:118 G:162 B:245」でしたが
水彩筆の線から取得した色は微妙に異なります。
大きくズレることはないので
見た目の色の違いに気付く人はまずいないレベルです。
水彩筆で塗るのなら判別はほぼ不可能でしょう。
どうしても気になるという人だけ注意して下さい。
2つのスポイトを使い分ける
「表示イメージ」「選択中のレイヤー」
どちらのスポイトにも利点があるので両方を使い分けたい人もいるでしょう。
その場合、それぞれのスポイトにショートカットキーを設定すると便利です。
SAI のメニュー「その他」→「ショートカットキー設定」を開くと
右側の一覧に「カラー」という項目があります。
その中の「表示イメージから色を拾う」「作業中のレイヤーから色を拾う」が
それぞれのスポイト機能です。
この記事以外にも
下記の記事でSAIの知ってると便利な機能を紹介していますので
よろしければこちらも見てみて下さい!
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コメント
通りすがりですが、まさにこの機能を探していました
紹介ありがとうございます