こんにちは、さち です。
先日、フォントを作成できるフリーソフト
FontForge を紹介する記事を書きましたが
その際に「カーニング」という作業についても触れました。
はじめてフォントを作成する人にとっては
FontForge でのカーニングの設定はとても分かりにくい…。
そこで今回は
FontForge でカーニングの設定をする方法について書きたいと思います。
カーニングを設定する手順
- 「エレメント」→「フォント情報」と進みます。
- 「Lookups」を選択。
- 「GPOS」タブを選択。
- 「Add Lookup」をクリック。
- 種類は「Pair Position (kerning)」を選択。
Lookup Name は適当に付けて「OK」をクリック。 - 次に「Edit Metadata」をクリック。
- 機能の「□」の部分をクリックして
「横書きカーニング」を選択し、「OK」をクリック。 - まだ終わりじゃないよ。
続いて「Add Subtable」をクリック。 - サブテーブルの名前は適当に。何でもいいです。
- カーニングを設定する文字の組み合わせを選択します。
上の段が1文字目、下の段が2文字目ですよ。
選択をしたら「OK」をクリック。 - ウィンドウ上部のリストから文字の組み合わせを選ぶと
下にプレビューが表示されます。
「T」をドラッグして文字の位置を調整しましょう。 - 文字の間隔を詰めました。
- 上の表に「A」と「T」のカーニング設定が表示されているはず。
<New>をクリックすると文字の組み合わせを追加できます。
組み合わせごとにカーニング設定が必要なので少し面倒ですけど頑張って!
こんな感じでカーニングの設定をしていきます。
後で、カーニングの設定を追加する際は
サブテーブルを選択して「Edit Data」をクリックしましょう。
手順「1」~「9」の部分が分かりにくいのですよね。
はじめてフォントを作成する場合だと
GPOS? Lookup? Subtable? 何それ?という状態ですから…。
はじめてカーニングを設定したときは
たったこれだけのことに1日もかかりました…。
カーニングの設定自体は
「メトリック」→「カーニングペアの詳細」
や
「ウィンドウ」→「メトリックウィンドウを開く」
からもできますが、どちらにしても
手順「7」の「横書きカーニング」の選択が必要です。
私もとりあえず何となくできたという状態なので
効率良くカーニングができる他の方法もあるかもしれません。
これ以外の方法も積極的に試してみて下さい。
カーニングが必要そうな文字組み合わせ一覧
実際にフォントを作ってみたときに
カーニングを設定した文字の組み合わせをまとめてみました。
半角英数のみですし、抜けている部分もあると思います。
主に自分用の備忘録として作りましたが
よかったら参考にしてみて下さい。
【備忘録 その2】
- CGOQあたりはカーニングしなくても大丈夫かも
- フォントのデザインによりカーニングの必要/不要は大きく変わる
- もちろん等幅フォントの場合はカーニング不要
- 2文字目が「j」の組合せはほとんどでカーニングが必要なので
逆にカーニング不要な組合せをカーニング対象にした方が楽かも
メモ、覚え書き
自分的理解や勝手な脳内補完も一部入っているので
正しい情報なのかは微妙です。
くれぐれも鵜呑みにしてはいけません。
間違いがありましたら教えて下さると嬉しいです。
- ルックアップ(Lookup)サブテーブル(Subtable)を
複数登録している場合、上から順に適用される(並び替え可能)。 - 「GPOS」は位置調整、「GSUB」の方は置換設定ができる。
だから、カーニングは「GPOS」の方で行う。 - GPOSの「POS」は Position(位置) を表し
GSUBの「SUB」は Substitution(置換) を表している? - Lookup はどの種類の指示を出すかを指定するもの。
Subtable でその指示の具体的な内容を指定する。
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コメント
いきなりの質問失礼します
手順11でフォントのプレビューがされないのですが、表示させる方法はございますでしょうか?
そのプレビューが出るウィンドウ上部にあるリストから
文字の組み合わせを選んでいないからではないでしょうか?
(説明不足だったので記事本文にも解説を追加しました)
そうでない場合、ちょっと原因は分かりません。