SAI のレイヤーマスクで知っていると便利なこと

SAIの知ってると便利な機能たち （8）

こんにちは、さち です。

今回は「SAIの知ってると便利な機能たち」の
シリーズ第8段です。

レイヤーマスク（以下：マスク） は
画像を直接消さずに隠すことが可能な便利機能ですよね。

今回はこの「レイヤーマスク」の
知っていると便利な機能についてまとめていきます。

いつもと同様、私自身の備忘録的なものであり
特に裏技というわけではありません。
SAIを使い込んでいる人には既知の内容もあると思いますが
はじめて知る機能がありましたらぜひ使ってみて下さい。

レイヤーマスクの使い方を一から覚えたい！という方は
先に「レイヤーマスクの使い方」をお読み下さい。

マスク作成と同時にレイヤー全体を表示

普通にマスクを作るとレイヤー全体が見えなくなるため
一度マスク全体をバケツなどで塗りつぶす必要があります。
毎回のことなので地味に手間がかかります。

文章だけでは分かりづらいかもしれないので
その様子を画像付きで見てみます。

1. 例えば、このような画像があります。
   
2. レイヤー構成はこんな感じ。
   「ぼう」レイヤーを選んでマスクを作成。
   
3. レイヤーサムネイルの横にマスクが表示されました。
   マスクは真っ黒で「ぼう」レイヤー全体が隠れている状態です。
   
4. キャンバスはこのとおり。
   マスクの影響で「ぼう」レイヤーは見えません。
   
5. 「ぼう」レイヤーを見えるようにするため
   マスク全体をバケツで塗りつぶします。
   この作業が、はじめに書いた"手間がかかる"という部分。
   
6. マスクが真っ白になりました。
   
7. これで、「ぼう」レイヤーが見えるようになりました。
   やっと隠したい部分を削る作業に入れます。
   

マスクはレイヤーの一部を隠すために使うことが多いのに
普通にマスクを作ると一旦レイヤー全体が隠れてしまいます。

マスクを作る度にバケツで塗りつぶすのは面倒！
最初からレイヤー全体を表示させた状態でマスクを作りたい！
そんな場合は次の操作をしましょう。

1. マスクを作る前に
   メニューの「選択」→「全て選択」でキャンバス全体を選択。
   ショートカットキーは「Ctrl＋A」です（初期設定の場合）。
   
2. いつもと同じようにマスクを作ります。
   
3. すると、真っ白な状態のマスクが作成されます。
   
4. つまり、最初からレイヤー全体が表示されています。
   

通常の方法では、「バケツを選択」→「マスクを塗りつぶす」
という2ステップの操作が必要でしたが
「全て選択」なら1ステップの操作で済みます。
ショートカットキーを使えば、その1ステップも一瞬です。

マスクを別のレイヤーにコピーする

前項の最初から全体が見えるマスクを作る方法は
「選択範囲＝マスクが白くなる部分」という仕組み。
つまり、選択範囲の形を変えれば
その形をしたマスクを作ることもできるわけです。

マスクでもこちらの記事で書いた
「レイヤーから選択範囲を作る方法」が使えるので
この方法を応用すればマスクを別のレイヤーにコピーできます。

1. 「Ctrl」キーを押しながらマスクのサムネイルをクリック。
   
2. 選択範囲が作成されました。
   
3. コピー先のレイヤーを選んでマスクを新規作成。
   
4. マスクがコピーできました。
   

また、マスクのサムネイルから選択範囲を作成して
通常レイヤーを塗りつぶせばマスクを可視化できます。
マスクの適用範囲を目で見ながら編集したい場合に便利です。

レイヤーから再びマスクに戻すときは
逆に、レイヤーのサムネイルから選択範囲を作成して
マスクを新規作成すればOK。

マスクを適用せずにレイヤーを結合

マスクを使っているレイヤーを他のレイヤーと結合すると
マスクがレイヤーに適用（結合）されマスクは消えてしまいます。
これでは後でマスクを再編集できないので困ってしまいます…。

これも文章だけでは分かりづらいので例を画像付きで見てみます。

1. 先ほど作ったマスクを使ってみます。
   
2. 消しゴムでマスクを削りました。
   
3. 削った部分のマスクが黒くなっています。
   
4. 新しく「さんかく」レイヤーを描き足しました。
   
5. レイヤーはこんな感じ。
   「さんかく」レイヤーを「ぼう」レイヤーと結合します。
   
6. すると、マスクが消えてしまいました。
   マスクが「ぼう」レイヤーに適用（結合）されてしまったためです。
   この状態に「さんかく」レイヤーが追加で結合されます。
   

マスクを残した状態でレイヤーを結合したい！
そんな場合は次のように操作します。

1. 「さんかく」レイヤーを選択します。
   
2. レイヤーパレットの右上にある
   「レイヤーとマスクを個別に下のレイヤーに結合」
   のアイコンをクリック。
   
3. すると、レイヤーとマスクが別々に結合されるため
   マスクを残した状態でレイヤーを結合できます。
   

ちなみに、レイヤーとマスクを個別に結合した状態と
普通にレイヤーを結合した状態では微妙に結果が違います。

こちらがレイヤーとマスクを個別に結合した場合（マスクが残る）。

対して、こちらは普通にレイヤー結合をした場合（マスクが消える）。

「さんかく」の表示が異なっていますね。

通常のレイヤー結合では、
先にマスクが「ぼう」レイヤーに適用（結合）され
その後に「さんかく」レイヤーとの結合が行われるので
「さんかく」にはマスクが効かないのです。

単にマスクが消えるだけではなく
レイヤーを結合した結果も異なることを覚えておきましょう。

この記事以外にも
下記の記事でSAIの知ってると便利な機能を紹介していますので
よろしければこちらも読んでみて下さい。

【SAI関連記事】

　　　→ SAI のレイヤーマスクの使い方入門
　　　→ SAIで知ってると便利なこと 目次

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