JPEG画像のEXIF情報を修正して写真の表示の向きを直す

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こんにちは、さち です。

先日、iPhone で写真を撮っていました。

その写真を PC に転送してビューアーで表示してみると、写真の向きがおかしい…。レンズを床に向けて真上から撮影したので、iPhone の傾き検出が上手くいかなかったのでしょう。

よし、さっそく写真の表示の向きを直そう! ……でも、何のデータをいじれば直せるの?

そこで今回は、JPEG画像の EXIF を修正して、写真の表示の向きを直す方法について書いていきます。

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EXIF の基本知識

カメラの「向き」の情報は画像に記録されている

多くのデジカメが、写真をJPEG形式で保存するのはご存じの方も多いと思います。

実は、JPEG形式の画像ファイルには、画像以外にも撮影時の様々な情報が記録されています。これらの記録データは「EXIF」と言います。

EXIF は撮影時のカメラの向きも記録しています。カメラを縦向きにして撮影した場合は、閲覧時にこの EXIF 情報をもとに写真が自動で回転するわけです。(対応しているカメラ、ビューアーのみ)

最近は、iPhone等などのスマホにも、傾きを検出して、その情報を EXIF に記録するものがあります。

F6 Exif というフリーソフトを使って、実際にカメラで撮った写真の EXIF を確認してみました。画像方向というのがカメラの向きを記録したものです。
操作画面

0番目の行が下、0番目の列が右…? 「向き」がさっぱり分からん! そう思った人がほとんどだと思います。

分からないのが普通なので心配しなくて大丈夫です。

EXIF の「画像方向」を理解しよう

この項は、写真画像の向きの表記方法について書きます。写真画像の向きさえ直ればいいという人は、次項へ読み飛ばして下さい。

写真画像はピクセル(小さな点)が集まってできています。画像を拡大するとピクセルがキレイに並んでいるのが分かりますよね。

ピクセルの行は上から順に数えます。ピクセルの列は左から順に数えます。ただし、スタートは「1」からではなく「0」から数えます。コンピュータは「0」からスタートする方が色々と都合がいいのです。
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実際の写真でも確認してみましょう。カメラの上側が0番目の行、カメラの左側が0番目の列です。
写真

先ほどの EXIF は「0番目の行が下、0番目の列が右」でした。つまり、写真画像の表示はこのような180度回転した状態です。
写真

写真は0番目の行 が「上」、0番目の列 が「左」で保存されているけど、ビューアーが EXIF をもとに自動で180度回転して表示するわけですね。

「0番目の行」と「0番目の列」がどの位置にあるか分かれば、写真画像の向きが決まることが理解できたでしょうか。

EXIF を修正しよう

画像の向きを直すには EXIF 情報を直せばOK。

「F6 Exif」を使う場合、EXIF を修正するには該当する項目をダブルクリックします。
操作画面

えっ、「3」って何…? さっきと表記が違うじゃん! なんじゃこりゃー!?
操作画面

でも、大丈夫! これからちゃんと解説しますよ!

画像方向は8種類ある

また新しいこと勉強しなくちゃいけないの…? いえいえ、そうではないので安心して下さい。「0番目の行が下、0番目の列が右」などと言うと長くて面倒なので、それぞれに番号を割り振っただけです。

それでは実際に見ていきましょう。

1=無回転 (0番目の行が上、0番目の列が左)

保存されている画像と表示方向が同じ。
図解

2=左右反転 (0番目の行が上、0番目の列が右)

保存されている画像を、左右反転して表示。
図解

3=180度回転 (0番目の行が下、0番目の列が右)

保存されている画像を、180度回転して表示。
図解

4=上下反転 (0番目の行が下、0番目の列が左)

保存されている画像を、上下反転して表示。
図解

5=時計回り90度+左右反転 (0番目の行が左、0番目の列が上)

保存されている画像を、時計回り90度回転+左右反転して表示。
図解

6=時計回り90度 (0番目の行が右、0番目の列が上)

保存されている画像を、時計回り90度回転して表示。
図解

7=反時計回り90度+左右反転 (0番目の行が右、0番目の列が下)

保存されている画像を、反時計回り90度回転+左右反転して表示。
図解

8=反時計回り90度 (0番目の行が左、0番目の列が下)

保存されている画像を、反時計回り90度回転して表示。
図解

まとめ

「反転」はほとんど使わないので
実質使うのは「1」「3」「6」「8」の4種類だけ。

見やすいようにまとめてみました。
通常は青枠で囲んだ「1」「3」「6」「8」の4種類を使います。
図解

実際に修正してみる

今回の例だと、EXIF に「3」と記録されていたので、ビューアーでは画像を180度回転して表示しているわけです。時計回りに90度回転して表示するには、数値を「6」に変更して「更新」すればよいですね。
操作画面

最後に写真画像(JPEG画像)を保存しましょう。保存をしても JPEG が再び非可逆圧縮されることはありません。EXIF のみを書き換えます。つまり、写真画像の画質は一切劣化しません(「F6 Exif」の場合)。

保存した写真画像は、(EXIF対応の)ビューアーでこのように表示されます。
写真

ちなみに、Photoshop など多くの画像編集ソフトも、EXIF の読み取りに対応していて、JPEG 画像を開くと自動で画像の向きが反映されますよ。

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→ JPEG画像のEXIF情報を閲覧・編集できるフリーソフト「F6 Exif」
→ EXIF情報を参照して画像を自動で回転表示するビューアー「MassiGra」

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