こんにちは、さち です。
普段、テレビ番組(主にアニメ)の録画は、過去記事で紹介した DIGA でしています。DIGA は DLNA(DTCP-IP)に対応しているので、ネットを使って別の部屋にあるテレビやスマホからも録画を視聴できます。とっても便利です。
ただ、思うんです。PC からも視聴できたらもっと便利なんだけどなって……。
PC で DIGA の録画を視聴できる環境を作ってみようと思います。
PC 用の視聴アプリの候補を探す
レコーダーの録画したテレビ番組を PC で視聴するには、(DTCP-IP に対応している)DLNAクライアントアプリ(以下:DLNAアプリ)が必要です。
個人的に、視聴アプリに求める条件は次の4つ。
- 買い切りである(月額制はイヤ)
- 価格は5,000円以下
- ライブ視聴可能
- 倍速再生(早見早聞き)可能
月額制(サブスクリプション)がイヤで、Photoshop の代わりに Affinity Photo を使っているくらいなので、視聴アプリも買い切りのものが良いです。予算は5,000円以内。
ライブ視聴は、放送中の番組をリアルタイムで見られる機能です。録画を見る以外にも、テレビを流し見しながら PC 作業ができたら便利ですよね。
Windows PC 向けの DLNAアプリ を探したところ、4本見つかりました(カッコ内は、2022年8月現在の買い切り税込価格)。
- DiXiM Play(2,860円)
- PC TV Plus(4,400円)
- sMedio TV Suite(1,900円)
- Power DVD(11,800円)
「PowerDVD」はもともと DVD再生ソフト で、DLNA はたくさんある機能の1つという感じなのでやたら高い! 予算オーバーなので、残念ながらここで脱落です。
残るアプリは「DiXiM Play」「PC TV Plus」「sMedio TV Suite」。3つともすべて、ライブ視聴と高速再生には対応している様子。条件クリアです。
あとは、各アプリの体験版を使ってどれを購入するか決めていきます。
と思ったのですが、「sMedio TV Suite」は Microsoftアカウント でサインインしないと体験版がダウンロードできないことが発覚。面倒くさいのでパス。まさかの本編に関係ない理由で「sMedio TV Suite」が脱落することになりました……。
「DiXiM Play」vs「PC TV Plus」
「DiXiM Play」と「PC TV Plus」、2つのアプリに絞られたので、実際に試用していきます。
DiXiM Play の特徴
「DiXiM Play」はデジオン製の DLNAアプリ。価格は2,860円です。シャープ,東芝のレコーダーで真価を発揮するアプリですが、それ以外のメーカーのレコーダーにも対応しています。もちろん、私が持っている パナソニックの DIGA でも使えます。
体験版は、Microsoftストア からダウンロードできます(Microsoftアカウント不要)。
→ DiXiM Play - Microsoft Store
起動画面はこんな感じ。めちゃくちゃタブレット向けのデザインです。私は デスクトップPC なので、この時点で操作性に難がありそうで若干萎えていますが、試用を続けていきます。
DIGA 内にある録画リストを見てみます。毎週録画している番組を1つのフォルダーにまとめるシリーズ機能は本機とまったく同じ表示ですね。リストの並び替え(ソート)は、レコーダーの機種によっては「日時」「タイトル」で可能なようですが、DIGA ではできませんでした(右クリックからできるらしい)。
表示形式は切り替えることができます。こっちにすると少し PC 向けになったかも。タイトルの表示も長くなり、放送電波の種類や放送局名が表示されて、分かりやすいですね。
再生画面はこんな感じ。再生中のビデオはスクショできない仕様みたいです。
再生速度は、「スピードアップ/ダウン」をクリックすることで 0.8/ 1.0/ 1.2/ 1.5/ 2.0倍から選択できます。1.7倍くらいも欲しかったのでちょっと残念です。
「スキップ送り」は 15/ 30/ 60/ 90/ 120秒、「スキップ戻し」は 5/ 10/ 15秒から選んで設定できます。「早送り/早戻し」機能はありません。
ちなみに、アプリの初回起動時、DIGA の録画を再生しようとしても「再生できないコンテンツです」のような表示が出てしまい、何度再生し直しても視聴ができませんでした。1度ライブ視聴をしたら録画も視聴できるようになりましたが、ちょっとしたトラブルに惑わされました。
PC TV Plus の特徴
一方、「PC TV Plus」はソニー製の DLNAアプリ。価格は4,400円です。もともと、PlayStation などとも接続できる nasne やソニー製のレコーダーで真価を発揮するアプリですが、他社製のレコーダーにも対応しています。もちろん、DIGA でも使えます。
体験版は、公式サイトからダウンロードできます。
起動画面はこんな感じ。起動したらすぐに DIGA の録画リストが表示されます。デスクトップPC でも使いやすそうですね。
同名番組をまとめるフォルダーはアプリ独自仕様で本機とは異なるため、毎週録画の設定でない番組(下図のアニナビ☆イレブン!)も自動でフォルダーにまとめられます。
並び替え(ソート)は、各項目名(タイトル,録画日時など)をクリックすることで可能です。放送局名が表示されないのは少し残念。
再生画面はこんな感じ。
再生速度は、「▶ x1.5」をクリックすることで 0.1~3.5倍 まで0.1ずつ変更可能です。自由度が高くて良いですね(私の環境で途切れず再生できるのは1.7~2.0倍)。
「スキップ(フラッシュ)送り」は 15/ 30/ 60/ 90秒、「スキップ(フラッシュ)戻し」は 5/ 10/ 15秒から選んで設定できます。「早送り/早戻し」も可能で、10/ 30/ 120倍 を選択できます。
ちなみに、ミニプレイヤーにもできます。サイズは「320x180」「480x270」「640x360」から選べます。ながら視聴に便利そうです。
なかなか良い感じの PC TV Plus なんですが、こちらにも問題はあります。録画リストがすべて取得できていないことがあるのです(録画したはずの番組が表示されない)。アプリ起動直後の初回取得に起きやすいです。
「再取得(リロード)」ボタンを押せば直りますが、地味に困ります。PC TV Plus は録画リストを独自で管理しているようなので、それが原因なのかなと思います。
両者の比較まとめ
分かりやすいように、比較した内容を表にまとめてみました。よろしければ参考にして下さい。
いくつかカッコ書きの補足説明をしておきます。
DiXiM Play のライブ視聴は、アプリ側で「字幕」をオフにしても、DIGA 側の字幕設定がオンになっていると、字幕が出続けてしまいます。
PC TV Plus の「視聴/未視聴 表示」は、頻繁に初期化されてしまいます。もともと、DIGA は視聴/未視聴の管理に未対応なのかもしれません。ちなみに、「未視聴」というのは PC TV Plus では見ていないというだけで DIGA 上の表示とは無関係です。
また、PC TV Plus の「シリーズ表示」は「一部難あり」としていますが、これはアニメでよくある「放送枠」自体に名前が付いている場合の挙動です。
例えば、BSフジ に「アニメギルド」という放送枠が各曜日にあり、曜日ごとに別のアニメが放送されています。各アニメの番組タイトルには、先頭に <アニメギルド> という放送枠名が付きますが、PC TV Plus は、この <アニメギルド> をシリーズ名と解釈して、すべての曜日のアニメが1つのシリーズにまとめられてしまうのです。
ただ、このシリーズまとめ問題については、PC TV Plus 側で番組名を設定しておくことで回避可能です(対処法の詳細はこちら)。
結論 - どっちを選ぶか?
どちらのアプリにも残念な点はありますが、作り込まれていると感じたのはやっぱり「PC TV Plus」です。名前のとおり、 デスクトップPC で使いやすいデザインなのも良いです。
DiXiM Play より高いですが、機能や操作性を考えれば差額分の価値は十分あります。
ということで、「PC TV Plus」を購入することにしました!
PC TV Plus(4,400円) が買えるのは「ソニーストア」だけです。他サイトで違うアプリを買わないように気をつけましょう。
[ソニーストア] PC用TV視聴・録画アプリケーション「PC TV Plus」 ZZ-PCTVPLUS-DLまた、廉価版の PC TV Lite(3,300円) も「ソニーストア」だけでの販売です。機能が一部制限されますが Plus より安いので、検討してみて下さい。(「Plus」と「Lite」の機能の違いはソニー公式サイトを参照)
[ソニーストア] PC用TV視聴・録画アプリケーション「PC TV Lite」 ZZ-PCTVLITE-DLPC TV Plus の使用感の詳細などは、また改めて別の記事で書きたいと思います。
【追記】 使用感について記事を書きました。

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