大手メーカーの HDD が「CMR」「SMR」どっちなのか調べてみた

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HDDを装着

こんにちは、さち です。

先日、NAS を導入したときに HDD(ハードディスクドライブ) も一緒に買いました。ちゃんと NAS 用の HDD を選んだのですが、調べてみると少し問題が……。

実は、HDD の書き込み方式には「CMR」と「SMR」の2種類があり、大量の書き込みが起きると速度が極端に落ちるSMR」は NAS での使用に向いていないというのです。

購入した Western Digital の NAS用 HDD を調べてみると、なんと「SMR」であることが判明。やっちまった……。

不幸中の幸いか、購入した HDD は一台だけ。追加で買う HDD は「CMR」を選びたい!

ということで、大手メーカーの HDD が「CMR」「SMR」どちらなのか調べてみます。

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そもそも「SMR」「CMR」って何?

「SMR」「CMR」が何なのかをざっくり説明します。興味がある人だけ読んで下さい。

「SMR(Shingled Magnetic Recording)」と「CMR(Conventional Magnetic Recording)」は HDD にデータを書き込むときの方式です。昔からあるのは「CMR」で、「SMR」は後からできました。

SMR は製造コストを上げずに「容量」を増やす方法として生まれましたが、実はデメリットもあります。書き込み速度が遅くなることがあるのです。

SMR はディスクに書き込むデータの密度を上げることで容量を増やしています。SMR は「瓦記録方式」とも呼ばれ、データを「瓦(かわら)」のように少し重ねて書き込むことで密度を上げているのです。

瓦のイメージ

しかし、この仕組みだとデータを書き換えようとすると、重なっている他のデータにも影響が出てしまいます。「瓦=データ」とすれば、1枚の瓦を交換する(データを書き換える)には重なった他の瓦も一時的に外す必要があるわけです。(「CMR」は瓦を重ねずに置くので簡単に交換できる)

交換作業を最小限にするため、瓦の重なりがない場所を一定の間隔で作ってあります。例えば、縦横5枚を1つのブロックとすれば、瓦の交換はブロック内にある瓦の移動だけでできます。

ただし、一気に大量のブロックで瓦を交換(ランダムアクセス)すると、処理が追いつかなくなり速度が極端に落ちることがあります。(HDD の仕様によって異なるが 20~30GB 以上で起きると言われる)

RAID を組んだ HDD を交換する時にこの問題が起きやすいとされ、RAID の復旧が一向に進まない原因になります。これが「SMR」方式の HDD が NAS に向かないと言われる理由です。

Western Digital

種類と用途

Blue(ブルー)

一般的な「PC」用の HDD です。そこそこの品質・性能で比較的安く買えます。

保証期間は「2年」です。

Red(レッド)

「NAS(ネットワークHDD)」用の HDD です。24時間常時稼働を想定した作りで信頼性が高く、RAIDエラーリカバリー制御やノイズ・振動保護で HDD を守ります。

保証期間は Blue より長い「3年」ですが、上位版の Pro はさらに長い「5年」になります。

Purple(パープル)

「監視カメラ(録画)」用の HDD です。24時間常時稼働を想定した作りで信頼性が高く、大量の書き込みにも強くなっています。

保証期間は「3年」ですが、上位版の Pro は「5年」になります。

Black(ブラック)

「ゲーム」用の HDD、いわゆるゲーミングHDD。大規模キャッシュで読み込みが高速です。

保証期間は「5年」です

ただ、本当にゲームの高速動作にこだわるなら、HDD ではなく SSD を買った方が良いと思います。

3.5インチ HDD

CMR SMR
Blue 500GB, 1TB 2TB, 3TB, 4TB, 6TB
Red 2TB, 3TB, 4TB, 6TB
Red Plus 1TB, 2TB, 3TB, 4TB, 6TB, 8TB, 10TB, 12TB, 14TB
Red Pro 2TB, 4TB, 6TB, 8TB, 10TB, 12TB, 14TB
Purple 1TB, 2TB, 3TB, 4TB, 6TB, 8TB
Purple Pro 8TB, 10TB, 12TB, 14TB, 18TB
Black 500GB, 1TB, 2TB, 4TB, 6TB, 8TB, 10TB

SMR 方式があるのは「Blue」と「Red」です。

Blue」は 2TB 以上SMR になります。Red」は NAS用 HDD ですが全部 SMR注意しましょう。

NAS用 HDD は「Red Plus」「Red Pro」から選びましょう。

「Red」の一部をサイレントで SMR に変更したら大不評だったので、CMR の「Red Plus」を追加したという経緯のようです。だから、「Red」シリーズにだけ「Plus」があるんですね。

2.5インチ HDD

CMR SMR
Blue 320GB, 500GB 1TB, 2TB
Red
Red Plus 1TB
Red Pro
Purple
Purple Pro
Black 250GB, 320GB, 500GB, 1TB

SMR 方式があるのは「Blue」で、 1TB 以上SMR になります。

今の時代、2.5インチは SSD が主力なので商品ラインナップ自体が少なくなっています。

Seagate

種類と用途

BarraCuda(バラクーダ)

一般的な「PC」用の HDD です。そこそこの品質・性能で比較的安く買えます。

保証期間は「2年」ですが、上位版の Pro は「5年」になります。

ちなみに、バラクーダは「オニカマス」というを意味する言葉です。

IronWolf(アイアンウルフ)

「NAS(ネットワークHDD)」用の HDD です。24時間常時稼働を想定した作りで信頼性が高く、RAIDエラーリカバリー制御や振動保護で HDD を守ります。

保証期間は BarraCuda より長い「3年」ですが、上位版の Pro はさらに長い「5年」になります。

ちなみに、アイアンウルフは直訳すると「鉄の」という意味です。

SkyHawk(スカイホーク)

「監視カメラ(録画)」用の HDD です。24時間常時稼働を想定した作りで信頼性が高く、大量の書き込みにも強くなっています。

保証期間は「3年」ですが、上位版の AI は「5年」になります。

ちなみに、スカイホークは直訳すると「空の鷹(たか)」という意味です。

FireCuda(ファイアクーダ)

「ゲーム」用の HDD、いわゆるゲーミングHDD。SSD と HDD のハイブリッド(SSHD)で高速に動作します。

保証期間は「5年」です。

ちなみに、ファイアクーダは造語のようで、バラクーダの上位版という意味合いでこのような商品名になっているのかもしれません。

ただ、本当にゲームの高速動作にこだわるなら、HDD ではなく SSD を買った方が良いと思います。

 

3.5インチ HDD

CMR SMR
BarraCuda 500GB, 1TB 2TB, 3TB, 4TB, 6TB, 8TB
BarraCuda Pro 2TB, 4TB, 6TB, 8TB, 10TB, 12TB, 14TB
IronWolf 1TB, 2TB, 3TB, 4TB, 6TB, 8TB, 10TB, 12TB, 14TB, 16TB
IronWolf Pro 4TB, 6TB, 8TB, 10TB, 12TB, 14TB, 16TB, 18TB
SkyHawk Lite 1TB, 2TB
SkyHawk 1TB, 2TB, 3TB, 4TB, 6TB, 8TB 2TB, 4TB
SkyHawk AI 8TB, 10TB, 12TB, 16TB, 18TB
FireCuda 1TB, 2TB

SMR 方式があるのは「BarraCuda」「SkyHawk Lite」「SktHawk」です。

BarraCuda」は 2TB 以上SMR になります。

SkyHawk」の 2TB, 4TB は型番によって CMR だったり SMR だったりするので、選ぶときは注意が必要です。

NAS用 HDD の「IronWolf」はすべて CMR なので安心して好きな容量を選べます。

2.5インチ HDD

CMR SMR
BarraCuda 500GB, 1TB, 2TB, 3TB, 4TB, 5TB
BarraCuda Pro 500GB, 1TB
IronWolf
IronWolf Pro
SkyHawk Lite 1TB, 2TB
SkyHawk
SkyHawk AI
FireCuda 500GB, 1TB, 2TB

すべてのシリーズで SMR しかないので、SSD を選択肢に入れた方が良いと思います。

まとめ

みんなは NAS用 HDD を買うときは最初から「CMR」方式を選びましょう!

私の失敗から学んでくれる人がいれば、このブログも存在意義があったというものです……。

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