こんにちは、さち です。
両親が「楽天モバイル」を使っているのですが、『最近、電波があまりよくない』と相談を受けました。
「楽天モバイル」はアンテナが設置途中のエリアでは「パートナー回線(au の電波)」を提供していますが、それが終了して電波が弱くなったのかもしれません。
他のキャリアに乗り換える方法もありますが、両親は『楽天モバイルの「通話し放題」を引き続き使いたい』とのことなので、「格安SIM」の回線を追加して良いとこ取りをすることにしました。
いわゆる「デュアルSIM」です。
「デュアルSIM」を使う
デュアルSIM とは?
そもそも「SIM」とは?
スマホの中には、契約情報が記録されている「SIM」というものが入っていて、それを使って電波塔と通信しています。つまり、外出先でスマホを使うには「SIM」が必須です。
「SIM」には2つの種類があります。「カード(物理)」と「デジタル(データ)」です。前者は「SIMカード」や「物理SIM」と呼ばれ、後者は「eSIM」と呼ばれます。
「SIMカード」は、カード状のもの(上図)でスマホに挿し込んで使います。
「eSIM」は、デジタルデータなのでダウンロードして使います。
2022年3月現在、広く普及しているのは「SIMカード」ですが、今後はオンライン(ネット)だけで完結できる「eSIM」も増えていくと思われます。
つまり、「デュアルSIM」とは?
「デュアルSIM」は、前述のような「SIM」を2つ使う(デュアル)という意味。つまり、1台のスマホで2つの回線を同時に使う方法です。
今回は、1台の iPhone で「楽天モバイル」「格安SIM」2つの回線を使います。
「メイン」と「サブ」2台のスマホを、1台のスマホにまとめられる技術と思えば、大体合っています。
iPhone の対応
SIMカード / eSIM | eSIM / eSIM | |
---|---|---|
「X」以前 | ![]() |
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「XR」「XS」~「12」 「SE」第2世代 (2020年) |
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「13」以降 「SE」第3世代 (2022年) |
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デュアルSIM に対応している iPhone は、「SE」第2世代を含む「XR, XS」以降の機種です。
iPhone で デュアルSIM を使う場合、基本的に「SIMカード」と「eSIM」1つずつの組み合わせになりますが、「13」以降は「eSIM」2つの組み合わせもできます。
両親は、すでに「楽天モバイル」を SIMカード で契約しているので、追加する「格安SIM」は eSIM で契約する必要があります。
そこで選んだのが、eSIM でデータ通信専用のドコモ回線を提供している「IIJmio」です。(2022年3月現在)2GB 440円 から使えるので、価格も非常に安いです。
今後の「回線」の使い分け
今までは「通話」と「データ通信」を「楽天モバイル」だけで運用してきましたが、今後は「通話」を「楽天モバイル」、「データ通信」を「IIJmio」と分けて運用します。
「Rakuten Link」の通話は、仕組み上「データ通信」を利用しているため、今後は「IIJmio」のデータ通信量(ギガ)を消費してしまいますが、余程の長電話でない限り消費量は多くないと思います。
逆に、この仕様によって、「楽天モバイル」の電波が悪い場所でも、「IIJmio」のドコモの電波を使って「Rakuten Link」の電話をかけられるというメリットも生まれるわけです。
まとめると、デュアルSIM による2つの「回線」の使い分けは、次のようになります。
- 「電話」アプリでかける通話(フリーダイヤルなど)
- かかってくる普通の通話
- SMS
- モバイルデータ通信(ネット接続)
- 「Rakuten Link」「LINE」などの通話
「IIJmio」を契約する
「エントリーパッケージ」の購入
IIJmio の申し込みには「初期費用(3,300円)」がかかりますが、「エントリーパッケージ」を使うと無料にできます。
「エントリーパッケージ」は初期費用よりも安く買えるので、普通に申し込むよりお得です。
今回は、すぐに使える「DL版」を買ったので、購入後にメールで「エントリーコード」が届きました。
IIJmio で行っているキャンペーンによっては、「エントリーパッケージ」と併用できない場合があるので、他のキャンペーンを利用したい場合は購入前に確認して下さい。
初期費用ゼロで申し込む
IIJmio 公式サイト にアクセス。「ご購入・お申し込み」に進みます。
- 購入済みの「エントリーパッケージ」を使うので、「事前支払いした」を選びます。
- 「エントリーパッケージ」はコードが載っているだけなので、「SIMカードなし」を選びます。(SIMカード / eSIM どちらで申し込むかの選択肢ではない)
- 先ほどのメールから「エントリーコード」をコピペして入力します。
- 今回は eSIM の「データ通信」です。この後も、プラン選択・契約者情報の入力などを進めていきましょう(掲載省略)。
- 今回は「eSIM(データ通信のみ)」での契約なので、申し込み完了後、割とすぐに「ご利用開始のお知らせ」メールが届きます。
アクティベーション(利用開始の設定)
「別の端末」での操作
こちらの操作は、基本的に IIJmio の回線を利用する予定の端末以外(別のスマホや PC など)で行います。
別の端末を用意できない場合は、利用する予定の端末で下記の操作をしても大丈夫ですが、アクティベーションの操作が少し面倒になります。
- 「ご利用開始のお知らせ」メールを開き、アクティベーションコードの URL にアクセスします。
- 申し込み時に登録した情報でログインします。
- サービスコードを選ぶと、「アクティベーションコード」が表示されます。(文字列の
1$
と$
の間が「SM-DP+ アドレス」、$
より後が「アクティベーションコード」)
「IIJmio を使う端末」での操作
こちらの操作は、IIJmio の回線を利用する予定の端末で行います。
また、ネット環境が必須なので、今回がはじめての回線契約である場合は、Wi-Fi への接続が必要です。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「モバイル通信」をタップ。
- 「モバイル通信プランを追加」をタップ。
- 別の端末で表示しているアクティベーションの QRコード を読み取ります。(前項の操作を同じ端末で行った場合は、画面下部にある「詳細情報を手動を入力」から、こちらの画像とページを参考に「SM-DP+ アドレス」と「アクティベーションコード」をコピペ入力)
- 「モバイル通信プランを追加」をタップ。
- 上に「既存の回線(楽天モバイル)」、下に「新しい回線(IIJmio)」が表示されるので、分かりやすい名称をつけます。今回は、電波の違いが分かりやすいように、楽天モバイルを「楽天」、IIJmio を「ドコモ」とします。(IIJmio の eSIM はドコモ回線を使っている)
- 「デフォルト回線」を選びます。要するに、電話をかける・SMS を送るときに使う回線を選びます。今回、「IIJmio(ドコモ)」 はデータ通信専用なので、「楽天モバイル(楽天)」を選びます。
- 「iMessage と FaceTime」で使う回線を選びます。IIJmio 契約前から iMessage を使っているので、引き続き「楽天(楽天モバイル)」で使用します。
- 「モバイルデータ通信」で使う回線を選びます。これは「IIJmio(ドコモ)」にします。(下部にある電波状況による使用回線の自動切り替えの「オン/オフ」はお好みで)
- 設定が完了すると、モバイル通信プランに「IIJmio(ドコモ)」が追加されています。(ページ上部の「モバイルデータ通信」が指定した回線になっていない場合は選び直す)
- 電波強度(アンテナ)の表示が「!」のような2段になったのが分かります。「楽天モバイル」と「IIJmio」、2つの電波を同時に使っているからです。
- コントロールセンターを表示すると、電波強度(アンテナ)の詳細を見られます(データ通信に接続中の回線が上に表示される)。この上段/下段の位置は、手順「11」の表示と連動しています。
これで、追加した eSIM の「IIJmio(データ通信専用)」回線が使えるようになりました。
データ使用量の確認には「My IIJmio」を使うので、こちらのアプリを入手・ログインして、すべての作業が完了です。
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