こんにちは、さち です。
今回は、先ほど発表された「povo」の新しい料金プラン「povo2.0」について見ていきます。
この料金プランによって「楽天モバイル」の立場が危うくなるのではないかという意見も出ていますが、どうなのでしょうか?
私も「楽天モバイル」を使っているので気になります。
「povo2.0」の概要
「0円」で使い続けるのは無理
「povo」の公式サイトや各ニュースサイトで「基本料0円」という記述あり、1GB まで0円でユーザー数を急拡大している「楽天モバイル」の立場が脅かされるという意見が出ていました。
しかし、実際はそうではありません。下の画像は、「povo2.0」の公式サイトに書かれている注意書きです。
「povo」では「トッピング」というシステムがあり、自分に合ったオプションを選んで使う仕組みになっています。
この「トッピング」の購入などが180日間ないと利用停止になるという記述があるため、基本料0円のまま使い続けることはできません。
トッピング購入の代わりに、「通話」「SMS」の利用料が合計660円を超えることでもOKです(ソース元:povo公式 サポートページ)
また、トッピングによるデータ追加がない場合、通信速度は 128kbps に制限されます。「povo1.0」は速度制限時でも 1Mbps だったので、以前より制限が厳しく不便です。これでは、いくら0円でも電話を受ける以外の使い道がありません。
180日毎に一番安いトッピングを購入するという方法もありますが、そんなことをするなら「楽天モバイル」で 1GB 以内に抑えて使う方が楽だし実用的です。
「トッピング」のメニュー
「povo2.0」では下記のようなトッピングが用意されています。
データトッピング
1日使い放題 | 330円/1日間 |
1GB/7日間 | 390円/7日間 |
3GB/30日間 | 990円/30日間 |
20GB/30日間 | 2,700円/30日間 |
60GB/90日間 (=20GB/30日間) |
6,490円/90日間 (=2163.3円/30日間) |
150GB/180日間 (=25GB/30日間) |
12,980円/180日間 (=2163.3円/30日間) |
通話トッピング
5分以内通話かけ放題 | 550円/月 |
通話かけ放題 | 1,650円/月 |
コンテンツトッピング
DAZN使い放題パック | 760円/7日間 |
smash.使い放題パック | 220円/1日間 |
トッピングによって有効期間がバラバラなので、地味に分かりにくいです。
1GB 390円 のトッピングもありますが、使えるのは7日間だけです。
普通にスマホを使うには最低でも 3GB 990円/30日間 のトッピングが必要になります。このトッピングは料金的に LINEMO の「ミニプラン(3GB)」と変わらず、目新しさはありません。
地味に問題になりそうなのが、「データトッピング」の区切りが日数単位であるのに対して、「通話トッピング」の区切りが月単位であること。それのせいで「通話トッピング」と「データトッピング」の締め日がズレてしまいます。
もし将来、解約が必要になったら、どちらの締日に合わせて解約すれば良いのか悩むことになります。多くの携帯電話会社が解約時は日割り計算をしてくれないので、おそらく povo も例外ではないでしょう。
他社と異なり「通話トッピング」だけの回線を持てるのは良いです。でも、「楽天モバイル」なら同じような環境を0円で実現できるんですよね。
「povo2.0」と「楽天モバイル」を比べる
月額料金
「楽天モバイル」の料金
既定のギガ数を超えると月額料金が上がっていくステップ式のワンプランです。
1GB までは0円。3GB までは1,078円。20GB までは2,178円。20GB超 は3,178円です。
「povo2.0」の料金
どのトッピングを選ぶかで月額料金が変わりますが、普通に使うなら最低 3GB 990円/30日 からです。
3GB超~6GB までは、3GB 990円/30日 を使い切った後に再度 3GB 990円/30日 を追加トッピングすることで実現します。
6GB超 で最安になるのは 150GB 12,980円/180日 を使うことです。月額換算で2,163円/30日になります。150GB を毎月均等に分けると 25GB/30日 なので、月額2,163円で 25GB まで使える計算です。
ただし、25GB以上 使うと月額換算の料金はジワジワ上がっていきます。楽天モバイルと同額になるのは 約36.7GB です。
どちらが安く使えるか
1GB までは、0円で使える「楽天モバイル」の方が安いです。
1GB超~36.7GB は「povo2.0」の方が安くなります。しかし、「楽天モバイル」は追加料金なしで「通話かけ放題」なので、「povo2.0」で通話トッピングを付けたり電話をかけたりすると差額は埋まりかねません。(通話トッピングは、「5分以内かけ放題」が550円/月、「通話かけ放題」が1,650円/月)
そのため、「povo2.0」の方が安くなるのは、そんなに電話をかけない人、または電話を「LINE通話」で済ませられる人です。
ただし、データトッピングの追加はその都度自分でしなくてはいけないので、面倒に感じる可能性がある点は注意して下さい。
ギガ活で「povo2.0」が安くなる?
「povo2.0」には「ギガ活」というものがあり、日常生活でポイントをためる「ポイ活」のように日常生活でデータ容量をためることができます。
公式発表されている内容では、対象店舗で特定の金額以上「au PAY」で買い物をするとデータ容量を「もらう」ことができます。
また、街中やバーチャル空間でギガを「さがす」ことや、店舗やオンラインサービスの抽選でデータ容量が「あたる」ことでも、ギガを追加できます。
ただし、これらの方法で獲得できるデータ容量にもトッピングと同じように有効期間があり、「300MB/3日間」「1GB/7日間」「3GB/30日間」となっています。
トッピングがない状態でもギガ活ができるのか、ギガ活によるデータ容量の追加でも速度制限が解除されるのかは不明です。可能であるなら、「基本料ゼロ」が見せかけではなくなるかもしれません。
まとめ
調べてみたところ、「povo2.0」によって「楽天モバイル」の強みが消えることはありませんでした。
やはり、「楽天モバイル」の追加料金なしの「通話かけ放題」が地味に強いです。他社でやっているところはないですからね。
通信速度や電波の強さは、間違いなく「povo」の方が良いので、これらを重視する人は選択肢になります。しかし、その場合は「ahamo」「LINEMO」「Y!mobile」「UQ mobile」も候補になるので、トッピングに魅力を感じるかどうかが「povo」を選ぶポイントになりそうです。
今回の「povo2.0」で良かったのは 3GB 990円 ができたことですね。2回トッピングで 3GB超~6GB のプランも実現できますが、トッピングの追加作業が面倒に感じないかがカギになります。
90日間・180日間のトッピングは、ギガが残っていると3ヶ月・6ヶ月縛りのようになってしまうので、大量消費するユーザーでなければ使いづらい可能性があります。注意してください。
結論としては、スマホの料金を下げたい人は、通信速度は少し遅いですが「楽天モバイル」にした方が楽だし実用的だと思います。
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