こんにちは、さち です。
iPhone のキャリアを「楽天モバイル」に変えて、もうすぐ2ヶ月。
大手3社の「ドコモ」「au」「ソフトバンク」に続いて、第4の勢力となる「楽天モバイル」ですが、基地局(アンテナ)の設置はまだ途中の状態。
『料金安いけど、電波は大丈夫? 実際の使い勝手は?』と気になっている人のために、実際に「楽天モバイル」を使ってみた感想を書いていきます。
料金
1GB までならずっと0円
やはり、一番大きいのは「1GB」までなら0円という月額料金。格安SIM の存在意義を潰しかねない、かなり思い切った料金設定です。
しかも、「通話し放題(※後述)」も含んだ料金。
期間限定ではありません。毎月 1GB 未満なら料金はずっと0円です。私は外出時はあまりギガを使わず 1GB 未満なことが多いので、多くの月が0円になると思います。
ただ、この料金プランにも注意点があります。3GB を超えると一気に2,178円(税込)になってしまうことです。
段階料金をギガの比率に合わせて書くとこんな感じ。ほとんどの範囲が2,178円なんです。
そのため、3GB を少し超えるくらいの人は、お得ではない場合があります。
楽天モバイルは通話し放題なので単純な比較はできませんが、使い方によっては「IIJmio」や「nuroモバイル」など 格安SIM の方が安く済むことがあります。
基本料 3ヶ月無料
楽天モバイルでは、基本料3ヶ月無料のキャンペーンが行われています。
これを利用すれば、契約から3ヶ月間はギガ消費が 1GB を超えても料金0円です。
2022年2月8日までのキャンペーンなので、「楽天モバイル」の契約を考えている人は、無料キャンペーンを上手く使いましょう。
電波
使えなくはないが、やっぱり弱い
基地局の整備が進められているとはいえ、楽天モバイルの電波は大手3社(ドコモ・au・ソフトバンク)と比べるとまだまだ弱い状況です。
屋外での使用なら大きな問題はないですが、屋内や地下では急激に電波が弱くなることがあります。ショッピングモールなども電波状況は良いとは言えません。
都市部ならそこそこ使えるけれど、大手3社のような電波強度は期待しない方が良い、というのが正直な感想です。
2022年3月頃までに人口カバー率96%になる予定ですが、大手3社と同様の99%以上まで上げるにはまだまだお金と時間がかかるでしょう。楽天モバイルには頑張ってほしいところです。
「au」の電波も使える
楽天モバイルでは、パートナー回線として「au」の電波も利用(ローミング)できるので、屋内などの電波の弱さをカバーできます。パートナー回線を利用しても追加料金はかかりません。
ただし、パートナー回線の使用には下記のような制限があります。
- ギガ消費が 5GB を超えると速度が 1Mbps に下がる
楽天モバイルは 20GB 以上使っても速度制限がないことがウリですが、それは「楽天回線」での話。
パートナー回線は 5GB で速度制限がかかります。1Mbps なのでそんなに遅くはないですが、ギガを多く使う人は注意して下さい。
ちなみに、楽天回線の基地局が整ったエリアは、パートナー回線の提供が終了していく予定です。
通信速度
速度測定をしたところ、楽天モバイルの「4G (LTE)」の通信速度は約 10Mbps でした。
また、速度が落ちやすい平日の12〜13時は約 7~10Mbps でした。格安SIM を使っていた時は、この時間帯だと 1Mbps も出ないことがあったので、私的には十分な速度です。
「パートナー回線」より「楽天回線」の方が 数Mbps 速いことが多いですが、回線による差はそんなにない印象です。
数十Mbps 出ている大手3社と比べると遅いですが、格安SIM よりは高速で安定しています。大容量のダウンロードでない限り、多くの用途で支障がない速度です。
「1GB 0円」でおさまる人であれば、問題ない速度だと思います。
最近、通信速度を計測したところ、ダウンロードが4.5Mbps・アップロードが1.5Mbps でした。契約者急増が理由なのか速度が落ちています。
通話・SMS
無料には条件がある
「通話」は無料で使えますが、それには条件があります。
- 「Rakuten Link」アプリを使って行うこと
スマホの標準機能で「通話」をすると有料です。楽天モバイルにしたら基本的にスマホ標準機能の「電話」アプリは使わないで下さい。
やってしまいがちなのは、お店のサイトにある電話番号をタップして電話すること。この場合、スマホの標準機能で電話がかかるので有料になってしまいます。注意して下さい。
また、別途料金がかかる「ナビダイヤル(0570-)」「テレゴング/テレドーム(0180-)」などは無料対象外です。(これらの番号は大手3社でも無料対象外)
「Rakuten Link」とは?
「Rakuten Link」は楽天モバイル専用のアプリで、簡単にいうと「LINE」のようなアプリ。この「Rakuten Link」を使って行う「通話」は無料です。
無料で「通話」を利用するにはインターネット接続が必須ですが、カウントフリー対象なので「通話」をしてもギガは消費されません。どれだけ電話をしても 1GB 未満に抑えることが可能です。
アプリの使い勝手は、通話履歴とアドレス帳(連絡先)が同じ画面にあったり、メッセージの送受信時刻が12時間表示しかできなかったり、微妙なところもあります。
ただ、連絡手段は基本的に LINE なので、「Rakuten Link」は通話専用アプリだと思えばあまり不満はありません。
管理アプリ
他のキャリアにもある「my ◯◯」というアプリ。楽天モバイルにも「my 楽天モバイル」があり、このアプリからギガ消費・請求金額などを確認できます。
ギガ(データ)消費の確認
実際の画面がこちら。「ホーム」で表示される円グラフはパートナー(au)回線のギガ消費です。色々試してるので 1.3GB 消費していますが、1年無料なので大丈夫です。
ちなみに、「データ高速モード」はパートナー回線専用の機能。オフにすると、通信速度が 1Mbps に落ちますが、ギガは消費しません。
「利用状況」では、「楽天回線」「パートナー回線」それぞれのギガ消費を確認できます。屋内での使用がメインなので、電波が弱い「楽天回線」はあまり消費されていません。
ちなみに、ギガ消費の情報はリアルタイム更新ではありません。不便なので、改善して欲しいところです。
支払い額の確認
「利用料金」です。1年無料の期間中なので0円です。ユニバーサルサービス料の請求もありません。
「楽天ポイント」を支払いに使うこともできます。
iPhone は使える?
大体の iPhone が使える
楽天モバイルでも iPhone が販売されているので、問題なく使用できます。もちろん、持ち込みの SIMフリーiPhone も使用できます。
楽天モバイルで使えるのは iOS 14.4 以降に対応している iPhone です。具体的には、「6s」以降 と「SE(第1世代、第2世代)」です。
回線の切り替えに難あり
前述のとおり、楽天モバイルは自社の「楽天回線」以外に、パートナー回線(au回線)も使えますが、iPhone での使用は少し問題があります。
回線を選べない
iPhone では、「楽天回線」と「パートナー回線」どちらの回線を使うかは選べません。電波が強い方に自動でつながり、一度つながるとしばらく同じ回線を使い続ける仕様です。
そのため、屋内などで電波が弱いときは、一度「機内モード」をオン/オフして「パートナー回線」に切り替える必要があります。(自動選択なので、「パートナー回線」に切り替わるかは分からない)
逆に、速度制限がない「楽天回線」にしたくても、「パートナー回線」から切り替わらないこともあります。
【追記】一応、解決方法はある
前述の「回線を選べない」問題は、(少し面倒ですが)一部解決できる方法があります。詳細は下記の記事で紹介しています。

その他
楽天のユーザーIDが必要
楽天モバイルの契約には、「楽天のユーザーID」が必要です。
すでに「楽天市場」など他の楽天のサービスを利用している場合は、その ユーザーID を使えます。
楽天モバイルの契約に使用した ユーザーID は、楽天市場での買い物のポイント付与が+1倍になります。楽天モバイルの特典ポイントも、この ユーザーID に付与されます。
Eメールアドレスは提供予定
Eメールアドレスの提供は提供に向けて準備中となっています。(2021年夏→2021年内→期日未定延期)
ちなみに、大手3社の格安プラン(「ahamo」など)や 格安SIM(MVNO) は Eメールアドレス の提供自体がないので、そちらへの変更を考えている人であれば大きな問題ではありません。
ちなみに、携帯電話のメールアドレスはキャリアを変更する毎に変わるので、Gmail などの外部サービスを使った方が、今後他社に MNP(乗り換え) することになっても楽だと思います。
LINE の年齢確認は未対応
楽天モバイルは、LINE の年齢確認には対応していません。年齢確認をしない場合は、「電話番号」「ID」でのユーザー検索ができなくなります。
ただし、楽天モバイルに変更する前に年齢確認をしておけば、変更後も確認済みの状態を引き継げます。
最近は、「IIJmio」「mineo」「イオンモバイル」など一部の 格安SIM でも年齢確認ができるようになっているので、今後「楽天モバイル」も対応する可能性はあります。
留守番電話サービスはある
「ahamo」「povo」「LINEMO」には留守番電話サービスがありませんが、「楽天モバイル」は標準で留守番電話サービスをが付いています。
留守番電話を聞くのも「Rakuten Link」を使えば無料です。
低速モードには使用制限がある
通信速度を 1Mbps に落とすことでギガ(データ通信)を消費しない「低速モード」は、「楽天モバイル」にもあります。
ただし、「低速モード」が適用されるのは「パートナー回線」につながっている時だけ。「楽天回線」につながっている時は常時「高速モード」になります。
要するに、常時「低速モード」にして、どれだけ使っても 1GB 0円 にするという方法は「パートナー回線」でしか成り立ちません。
楽天モバイルのアンテナ増設によって「パートナー回線」エリアは順次縮小しているので、「低速モード」が使える環境はどんどん減っています。
まとめ
「楽天モバイル」は上限なしの使い放題なので「ahamo」などと比べられますが、実際に一番お得なのは 1GB未満 の低容量ユーザーです。
そもそも、「楽天モバイル」は大手3社ほど通信速度が出ません。何十GB も使うユーザーには快適な環境ではないので、そういう人は「ahamo」などを契約した方が幸せになれます。
格安SIM(MVNO)を使っている人こそ、「楽天モバイル」がおすすめです。
「1GBまで0円」「3GBまで1,078円(税込)」は低容量ユーザーに使いやすい料金設定で、「通話し放題」まで付いているので、毎月のスマホ代が格段に安くなります。
私の使い方だと多くの月が0円になると思います。浮いたお金で新しいスマホを買えそうですね。
ギガをそんなに使わないという人には、「楽天モバイル」がおすすめですよ!
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