こんにちは、さち です。
最近、テレビを見ていると「what3words(ワットスリーワーズ)」の CM をちょくちょく見かけます。でも、一体何を宣伝しているのかよく分かりません……。
CM のナレーションの『つづき。ほこる。しゅうり。富士山が見える絶妙スポット』という説明を聞いても、えっ……どういうこと? という感想しかありません。
ただ、謎のままなのは何だかスッキリしません。
そこで、今回は「what3words」の正体について勉強してみます。(誤解がないように一応書きますが、案件ではなく単なる好奇心です)
3つの単語で場所を特定する
まずは、「what3words」の CM(30秒) がどんなものか、実際に見てみて下さい。
意味分かりましたか?
私は最初、『入力した3つの単語から、関連する場所を紹介してくれるサービス』だと思ってしまいました。
だから、『つづき。ほこる。しゅうり。富士山が見える絶妙スポット』というナレーションにも、「3つの単語」と「富士山」のつながりが分からず、『一体どういうこと?』という感想でした。
実際に Google で what3words
と入力すると、検索補完(サジェスト)に「意味不明」と出てくるので、私と同じような人がたくさんいるようです。
※3つの単語はwhat3words Ltdがランダムに割り当てています。場所との直接的な関連性はありません。
ないんかいっ!!!!!
ナレーションの説明が意味不明なわけではありませんでした。だって、単語と場所は何の関連もないのですから。そもそも、勝手に関連付いていると思っていた私が間違っていたわけです。
一応、CM の冒頭でも『what3words は、世界を3m四方で区切りランダムな3単語で特定する地図アプリ』と言っていますが、集中して CM 見てないので全然聞いてませんでしたね……。
単語で場所を表すメリットは?
普通に「住所」を使えば良いじゃんと思ってしまいますが、「what3words」は全世界のどこでも3つの単語だけで 3m四方 まで場所を絞り込めるのが強みです。
3m四方 ということは、自分が中心にいるとすれば前後左右 1.5m の広さ。ソーシャルディスタンスくらいの距離なので、かなり狭い範囲であるのが分かります。
例えば、大きな公園・山のようなハッキリとした住所がなく位置を伝えづらい場所でも、3つの単語だけでほぼ場所を特定できるわけです。
「GPS」使えば良いじゃんという感じもしますが、そこまでしっかりせずに、カジュアルに場所を共有したい時に使うものなのかもしれません。
口頭で伝えるときは、機械的な GPS の数値よりも、単語の方が伝達ミスが起きにくいというメリットはありそうですね。
ちなみに、2021年12月現在で単語に使える言語は、「日本語」以外に「英語」「ドイツ語」「フランス語」「ロシア語」「中国語」など50ヶ国語に対応しています。(ただし、同じ場所でも各言語で同じ意味の単語が使われているわけではない)
実際に調べてみる
例として、CM で出てくる「初デートの待ち合わせ場所」を調べてみましょう。
「くふう。じこく。いちょう」は、千葉県木更津市にある「きみさらずタワー」のようです。
タワーから半分はみ出しているので、もう少し内側の方が良いんじゃ? と思ったら、その場所の単語は「びんせん。ぜいきん。えんまん」でした。ここにしなかった理由を何となく察した……。
遊んでみる
私が好きなアニメ「ラブライブ!」に登場するキャラクター「こうさか ほのか(高坂 穂乃果)」で検索してみます。
「こう。さか。ほのか」は、アメリカ国境付近のカナダ内陸部でした。目標に向かって突っ走るタイプの子なので、場所もワールドワイドですね。
さらに、「ラブライブ!」シリーズの「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」に登場する、3人のキャラクター「かなた(彼方)」「しずく」「あゆむ(歩夢)」で検索してみます。
「かなた。しずく。あゆむ」は、岩手県久慈市の山の中でした。
しかし、同じ3つの単語でも「しずく。かなた。あゆむ」に並ぶ順番を変えると、全然違う場所(ベトナム)になります。単語の組み合わせだけでなく、順番も考慮されているようです。
ちなみに、「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」は、2022年4月からテレビアニメ2期がはじまります。
仲間だけどライバル、ライバルだけど仲間。スクールアイドルに青春を捧げる彼女たちの苦悩と奮闘、音楽という新しい夢を追う主人公の姿を、ぜひご覧ください。
まとめ
「what3words」は、(関連のない)3つの単語で全世界どこでも 3m四方 で場所を指定できるサービスだと分かりました。
「経度・緯度」より「単語」の方が覚えやすいのは間違いないので、気軽に場所を伝える手段としては良いのかもしれません。
使っていて気になったのは、場所をあらわす同じ単語の組み合わせでも並ぶ順番が変わると別の場所になることです。単語は覚えているけど、順番は覚えていないという状況は起こり得るので、この仕様は少し不便に感じました。
ただ、区切られたエリアは全世界に約57兆個あるらしいので、単純計算で1つの言語につき約38,500個の単語が必要です。ネガティブな意味の単語は使わないようなので、順番も考慮しないと日常的な単語では数が足りないのかもしれませんね。
仮に単語の順番が入れ替わってしまっても、外国の全然違う場所になっていればミスに気づけるから問題ないのかしら。
ちなみに、メルセデス・ベンツの一部の車種では、「what3words」でカーナビの目的地を指定できるようです。住所を入力するより簡単かもしれないですね。
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