「OBS」の映像・音声を「Discord」で画面共有する方法

この記事は約7分で読めます。
記事内に広告が含まれています

画面共有の画面

こんにちは、さち です。

今回は、アプリの映像と音声を「OBS Studio」で取り込んで(キャプチャ)して、その「OBS」を「Discord」で画面共有する方法について書いていきます。

この記事で使用ている OBS Studio のバージョンは「32.0.1」です

スポンサーリンク

音声事故を防ぐ設定【任意】

指定した「アプリ」以外の音(PC のすべての音)が配信されたり、「マイク」音声が OBS にも入ることで Discord の通話音声と二重になったりするのを防ぎます

「デスクトップ(PC全体)」「マイク」の音声を OBS に入力したい場合は、下記の設定を行わないで下さい
  1. 画面右下にある「設定」をクリック。
    OBS の画面
  2. 左側のメニューから「音声」をクリック。
    設定の画面
  3. グローバル音声デバイス」にある「デスクトップ音声」「マイク音声」をすべて「無効」にします。これで、「デスクトップ」「マイク」の音は OBS に一切入力されません。
    設定の画面

「デスクトップ」「マイク」の音声をオンにするという「誤操作」自体が起き得なくなるので、無用な音声トラブルがなくなります。

アプリ画面を取り込む(キャプチャ)

指定した「アプリ」の映像・音声を、「OBS」に取り込む(キャプチャする)セッティングをしていきます。

取り込む「アプリ」を選ぶ

  1. 取り込みたいアプリを起動しておきます。今回の例では「Minecraftマインクラフト)」です。
    ゲームの画面
  2. 画面左下にある「シーン」から登録先を選びます。新しく作るには下部にある「」をクリックします。(シーンはフタ絵や配信など、目的別に分けると切り替えが簡単で便利)
    OBS の画面
  3. 「ソース」の下部にある「(ソース追加)」をクリック。
    OBS の画面
  4. 今回は、アプリのウィンドウを取り込みたいので「ウィンドウキャプチャ」を選びます。(取り込むアプリ・メディアに合わせて最適なものを選んで下さい)
    OBS の画面
  5. 新規作成」を選択して、分かりやすい「名前」を入力。「OK」をクリックします。
    「ソースを作成/選択」の画面
  6. ウィンドウ」で「Minecraft(マインクラフト)」を選択します。「音声をキャプチャ」にチェックを入れるとアプリの音も取り込めます。「OK」をクリックしましょう。
    「ソースのプロパティ」の画面
  7. OBS に「マインクラフト」の映像を取り込めました。
     プレビューの画面

例では、分かりやすくするためにアプリ・メディアの取り込みは1つだけにしていますが、2個以上も可能です

「VLC ビデオソース」を使うには、アプリ「VLC」のインストールが必要です(MP4 や MP3 などの再生は「VLC ビデオソース」の方が安定するようです)

映像の「サイズ」を配信画面に合わせる

取り込んだ映像を「配信画面」のサイズに合わせていきます。

  1. プレビューからサイズを変更したい「ソース」をクリックして選択。「赤い枠」が付けばOK。
     プレビューの画面
  2. Ctrl + F キーを押すと、一発で配信画面のサイズに合います。(ソースを「右クリック」→「変換」→「画面に合わせる」でも可)
     プレビューの画面
手動でサイズを変えるには、「赤い枠」の端をドラッグします

「サイズ」「配置」の操作まとめ

「サイズ」「配置」に関するいろいろな操作は、ソースを「右クリック」→「変換から行うことができます。

効果 ショートカットキー
画面に合わせる アスペクト比を維持して、配信画面のサイズに合わせる Ctrl + F
画面に引き伸ばして置く アスペクト比を無視して、配信画面のサイズに合わせる Ctrl + S
画面中央に置く 配信画面の上下左右中央に配置 Ctrl + D
垂直方向に中央揃え 配信画面の上下中央に配置
水平方向に中央揃え 配信画面の左右中央に配置
変換をリセット サイズ・配置の変更などをリセットする Ctrl + R

他に、ソースの映像の「回転」「反転」などもできます。

音の設定をする

ソースの「音」を出す

初期設定のままだと、ソースの「音」が Discord の配信に乗りません。「音声ミキサー」の設定を変更しましょう。

この設定は、ソースを追加する度に行う必要があります
  1. 画面下部の「音声ミキサー」にある「(オーディオの詳細プロパティ)」をクリック。
    OBS の画面
  2. 音を出したいソースの「名称」を探して、「音声モニタリング」を「モニターと出力」に変更します。完了したら「閉じる」をクリック。
    「オーディオの詳細プロパティ」の画面
「音声モニタリング」は「モニターのみ(出力はミュート)」でも大丈夫ですが、OBS の他の方法で「配信」をする場合に音が出ない可能性があるので、「モニターと出力」の方がおすすめです

音が二重に聞こえるときの対処

前項の設定をすると音が二重に聞こえることがあります。原因は「アプリ(マインクラフト)」と「OBS」の両方から同じ音が出ているからです。

「OBS」の方の音を消して、この問題を解決していきます。

  1. 画面右下にある「設定」をクリック。
    OBS の画面
  2. 左側のメニューから「音声」をクリック。
    設定の画面
  3. OBS から出る音を消すため、「詳細設定」にある「モニタリングデバイス」を現在使っていないものに変更します。(私は「ヘッドホン」を使っているので「スピーカー」にした)
    設定の画面

これで、「OBS」から出るモニターの音が消えて、「アプリ(マインクラフト)」の音だけになります。

この設定をしても、Discord の「画面共有」には OBS の音が乗るので大丈夫です。

Discord で OBS を画面共有する

OBS で配信用の画面を作る

  1. 画面右下にある「スタジオモード」をクリック。
    OBS の画面
  2. 画面上部が2画面になればOK。「プログラム(配信用画面)」が真っ黒の場合は、「フェード」をクリックすると「プレビュー」と同じものが映ります。
    OBS の画面
  3. 右側にある「プログラム」の画面上で「右クリック」をします。(「プレビュー」画面の方ではないので注意!)
    プログラムの画面
  4. 「プログラムプロジェクターを開く」→「新しいウィンドウと進みます。
    プログラムの画面
  5. プロジェクター」が開きました。これを配信用映像として使うので、プロジェクターのウィンドウの「サイズ」を大きくしておきましょう。(通常は 1280×720 程度でOK)
    プロジェクトのプロジェクター画面

プロジェクターのサイズ変更が面倒な場合

ウィンドウのサイズを数値で確認したり、プリセットで一発変更したりできるアプリ「sizer」を使うと便利です。詳細は下記リンク先の記事で紹介しています。

アプリのウィンドウサイズを「数値」で指定・登録する
こんにちは、さち です。先日、PC(Windows) を使っているときに「アプリ」のウィンドウサイズを「数値」で指定したいことがありました。しかし、Windows にそういう機能はありません……。手動でやるのは面倒すぎる!ということで、ウィ

Discord で画面共有をする

  1. Discord を開いて、「ボイスチャット(通話)」に入り、画面左下にある「画面共有)」をクリック。
    Discord の画面
  2. プロジェクター - プログラム」を選びます。(OBS ではないので注意)
    画面共有の画面
  3. OBS を「画面共有」できました。
    画面共有の画面

画面共有にソースの「赤い枠」が表示される場合

画面共有するアプリを選ぶときに「OBS」を選んでいませんか? 「OBS」本体ではなく、「プロジェクター」を選んで下さい。

また、「プロジェクター」を「プレビュー」側で作っていませんか? 「プレビュー」側ではなく「プログラム」側で作って下さい。

それでも「赤い枠」が表示される場合は、一度「画面共有」を終了して、OBS を再起動(終了して再び起動)してみて下さい。

知ってると役立つかも

画質をどうするか

Discord で「画面共有」できる映像の仕様は、下記の通りです。

最大映像解像度
(サイズ)
最大FPS
(フレームレート)
一般ユーザー
(無料)
1280×720 30
Nitro ユーザー
(有料)
2560×1440 60

OBS でこれ以上の高画質の映像を配信してもあまり意味がありません。

あまり高画質にすると PC の負荷も上がるので、OBS の「設定(映像)」は上記の表の程度で良いと思います。

Discord 以外のサービスを使うときも、事前に配信の仕様を調べておきましょう。

流れる「音」は指定したものだけ

この記事のとおりに設定をすると、Discord に配信される「音」は、OBS で取り込んでいるものだけになります。今回の例なら「マインクラフト」だけです。

PC 上で流れている他のアプリの「音」は、Discord の配信に乗りません。

また、OBS の仕様上、Discord の配信に乗る音は「プログラム」に表示しているものだけです。(「黒にフェード」すると「音」も「映像」も何も流れない)

設定のバックアップ

この記事のとおり、「OBS」を使うのに必要な設定は多くて地味に面倒です。設定が完了したら、後のトラブルや移行に備えて「バックアップ」を取っておきましょう。

「設定(プロファイル)」のバックアップ

メニューの「プロファイル」→「エクスポートでフォルダーを選択すると、そこにプロファイルと同名のフォルダーが作成されて設定ファイル(INI, JSON 形式)が書き出されます。

復元する場合は、メニューの「プロファイル」→「インポートです。復元が完了したら、メニューの「プロファイル」の最下部から、インポートしたものを選択すればOKです。

「シーン」のバックアップ

メニューの「シーンコレクション」→「エクスポートで、バックアップ用ファイル(JSON 形式)が書き出されます。

復元する場合は、メニューの「シーンコレクション」→「インポートです。復元が完了したら、メニューの「シーンコレクション」の最下部から、インポートしたものを選択すればOKです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました